2008-05-14

お部屋1501/「創価体質」の人々 1

やっぱりインターネットは便利。「FORUM21」の最新号を読みました。

この雑誌を購読している人でも、私に協力してくれる人がいるのですね。盲信タイプの読者ばかりじゃないらしい。かくなる上は「金が欲しい」と書いたら、金を送ってくれる人がいると…(しつこい)。

5月号の特集は「創価学会・公明党の政治力に歪む地方議会・行政権力」です。タイトルだけを見ると、面白そうです。期待してしまいます。

この特集の一本が、矢野穂積っちゅう人の「創価学会の批判に呼応した東村山市議会の運営を判決が痛烈批判」というもの。こりゃダメだ、全然ダメだ、信憑性ゼロの特集、信憑性ゼロの雑誌です。ってことがたった一本の原稿でバレバレになるわけです。

この文章のテーマは2月9日に東京地裁で出た「06年3月に東村山市議会で出された付帯決議がりんごっこ保育園に対する名誉毀損に当たる」とした判決です。りんごっこ保育園のサイトで、「勝訴判決をいただきました」とあったあの判決です。

「りんごっこ保育園グループ」こと「草の根グループ」としては、珍しく全面勝訴と言ってよく、いにしえから伝わる「数打ちゃ当たる」の教えはまんざらウソではないことを実感しないではいられません。

とは言え、「東村山市民新聞」では、意外にもあっさりと触れているだけです。不都合な判決は一切触れず、都合のいい判決は大声で喧伝する「創価学会方式」を採用している彼らしてとは解せない態度ですが、「弘法も筆の誤り」の類の判決であることが歴然としているためか、あるいはネット上で自分勝手なことを書くと、3羽の雀さんに燃料を投下するだけだと悟ったためでしょうか。

それに対して、「FORUM21」の「創価学会の批判に呼応した東村山市議会の運営を判決が痛烈批判」は、本来の「オレ様節」が炸裂していて、矢野穂積マニアを唸らせます。

「りんごっこ保育園」設立の経緯については、またこの訴訟については、「エアフォース」
「りんごっこ保育園問題とは何か」を参照していただくとして、私としては、マニア向けの分析をしていくとします。

この一文の冒頭は以下。

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 読者の方々は、東村山市といえば、1995年9月1日夜10時すぎ、西武新宿線東村山駅近くのビル上層階から何者かによって落とされ殺害された朝木明代議員殺害事件を想い起こされるだろう。

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普通は、東村山と聞けば、裁判が趣味の市議たちが、コミュニティラジオや保育園を私物化し、おかしげなビラを各家庭にまき、気に入らないことがあると市民でも訴えることを思い起こしますけど、「FORUM21」の読者は別らしい。

朝木明代市議は、万引きをして捕まって、アリバイ工作をしたのに、これも破綻して、追い詰められた末に自殺したというのが、まっとうな判断力のある人たちの見方であって、これを他殺とする余地などないことは前に十分に指摘しました。『東村山の闇』という素晴らしい資料を読めばそんなことは誰でもわかります(太田述正さんほか数名を除く)。

このままほっとけば書類送検されて、市議の座から転げ落ちることは必至、そんな時にわざわざ殺すヤツはいないって。もし殺すのがいるとすれば、書類送検されて、大恥をかくと都合が悪い勢力だってばさ。「もし殺すのがいるとすれば」ですよ。私は多くの人たちと同様、万引きを苦にした自殺だと判断してます。

それでも、こんな前振りが「FORUM21」の読者にはまだ通じるわけです。少なくとも「この雑誌の読者には通じる」と矢野市議は考えてます。

東村山ではすでに相手にされなくなっているこの与太話を冒頭にもってきているのは、「FORUM21」の読者を的確に見据えています。「FORUM21」の読者は、「創価学会信奉」を「創価学会批判」に裏返しただけの同じ体質の人たちがメインでしょうから、「反創価学会」というだけで信じ切るわけです。その読者たちは、これを書いておけば食いつきます。

実際、「FORUM21」の読者の中には、今もこんな馬鹿げた話を信じているのがいるんでしょうね。

今の時代はインターネットがありますから、たまたま「東村山市民新聞」「朝木明代」「矢野穂積」で検索してしまったら、それまで。こういうことをやっていると、「FORUM21」の部数は減っていくだけです。

そういう人たちが消えたあとに残る「妄信的反創価学会信者」たちを強く意識して書かれているのがこの一文です。

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 しかし、この殺害事件とは無関係を強調する創価学会を一方的に擁護する関係者らは、未だになぜか「東村山デマ事件」と呼び、事件の真相究明に尽力する遺族や私を攻撃していることは指摘しておく必要があるだろう。

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「なぜか」と聞くまでもなく、「あり得ない話」だから「デマ」と呼んでいるだけであり、そう言っているのは、一方的に創価学会を擁護している人たちだけじゃないってばさ。何度私の信仰を告白すればわかるかな。

以下、わずか5ぺージの間に【創価学会を擁護する関係者】【公明党市議らが中心となって】【公明党を中心とする東京東村山市議会与党会派】【これら保育園の開園妨害や運営妨害の背後には、創価学会本部の意図が働いている】【公明党を中心とする東京東村山市議会与党会派】【委員長には木村芳彦公明党市議が就任した】【公明市議らを中心とする東京東村山市議会与党会派】【中心となった公明市議らの動きは、創価本部ぐるみだという証拠がある】と執拗に、創価学会、公明党の名を連呼しています。

「中心となった公明市議らの動き」が「創価本部ぐるみだという証拠」として、「聖教新聞」を挙げ、さらに「参考資料」として、原稿のあとに約1ページにわたって、「聖教新聞」掲載の座談会から抜粋しています。

「りんごっこ保育園」問題「創価学会=公明党」問題にすり替えようと必死になっている様子が窺えます。

この「聖教新聞」では、【第2総東京の「東村山」の同志が大前進しているな!】といった発言があって、創価学会大本営発表的な自画自賛が鼻につくとは言え、それ以降語られているのは保育園の計画が隠され、その保育園は【ある市議会議員が関係者であったこと】が発覚したことを指摘した上で、【奇怪千万だ】と批判し、【補助金をめぐる不正や犯罪行為など、絶対にあってはならない】という一般論が語られているだけです。

それ以上のことを語っている記事ではないにもかかわらず、これを「証拠」だとして、引用の範囲を越えて1ページも転載しているのは、ただもう創価学会との関係を強調したいだけのことでしょう。

まっとうな読解力がある人たちにとってはこれは逆効果です。しっかりこれを読めば、「この人、何を言っているのかな」と訝しく思うはずですが、そんな読者は「FORUM21」にはほとんどいないことを筆者はよくわかった上での「的確な文章術」だと言えます。矢野先生、さすがです。こういうところは抜け目がない。

もう一回続きます。

このエントリへの反応

  1. [...] これ以降、彼らはどうしたか。「東村山市民新聞」のリストを見てください。これらの裁判は存在しなかったようです。知られたくない裁判はあったことさえ触れない。「創価学会方式」です。 [...]