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[第16章●天国への階段]
6… 仕様のツメが甘かった
[2005.05.01登録]

石田豊
ishida@pot.co.jp

おかげさまで快読ショップYomuparaは無事、開店することができました。本コーナーの読者の方々からも多数ご注文いただき、まことにありがとうございます(これからもヨロシク)。

開店早々、大きな問題が生じ、現在、とても悩んでしまっています。

前にも書いたように、Yomuparaではメインの決済方法をネットプロテクションズのコンビニ後払いにしました。この方法だと5万円以上(他店での買い物も合算して)などでは与信がおりません。そういうケースに備えるという意味と、あとはお好みもあるかもしれないと思って、「代引き」と「先振込」を選択していただくようにしました。

正直いって、先振込の利用はそうはないだろうと見込んでいました。だってそうでしょ。こっちがバックレたら、対抗手段がなにもなくなる。そんなこわい方法を選択する人はそうはあるまい、と思っておりました。

フタをあけてみると、この先振込を選択される方が意外に多いのです。また代引きもかなりある。4対3対3ってトコかな。もちろん、現時点でのお買い物は、なんらかの意味での「知り合い」(ここや好奇心on the webの読者の方々も、そうだと言ってしまえば)が過半だからという理由もありましょう。しかし、こうなるとは意外でした。

先振込が少ないと見込んだのは、ぼく自身が世の中の動きにうといというせいもあります。振込先は、三井住友銀行、郵便振替口座とジャパンネット銀行にしたのですが、このジャパンネット銀行への振込は、とてつもなくラクで、費用もかからないということを、しっちゃいなかったんです。

ウチからお客様へ出すメールに1行のリンクがあり、そこをクリックすると、ジャパンネット銀行のサイトにジャンプ。パスワードを入れれば、以上で支払完了。5分もたたないうちに、ウチにも入金があったむねのメールが飛んできます。日曜でも夜中でもおかまいなし。店にとってもお客にとっても、いちばんラクな方法はこれでした。

店サイドとしていえば、このサービスを受けるのに、なんの費用も発生しないというところも魅力であります。Eバンクだと、最初に5万なにがしかを取られる。ぼくはケチですんで、今のところEバンクへの口座開設は躊躇しています。

ま、これはこれで、たんなる無知からくる勘違いってだけの話なんですが、この読み違えから派生したもっと大きな読み違えに、いま、苦慮しているのです。

それは「ギフト」です。

ネットプロテクションズのコンビニ後払いはギフトとしての買い物(つまり請求先と商品発送先が異なる)には対応していません。ですからギフトのことはあきらめていたんです。というより、念頭になかった。

持つべきものは友人で、開店前後から、いろんな方からいろんなアドバイスをいただいています。開店後、もっとも多いのは「ギフトでの買い物ができるようにせよ」というもの。とくに弊店の取り扱い商品はギフト用途とみなされるものが多いというのです。

特に信頼している友人たちから異口同音に同じことを言われちゃうと、なんぼなんでも考えますわな。

ギフトではネットプロテクションズの決済は使えない。しかし、世間ではどうも先振込に対する抵抗が(ぼくの予想に反して)かなり低い(人もいる)。先振込に限定しても、ギフトニーズは取り込めそうです。特にジャパンネット銀行に口座がある人なら、前日の午後3時ころまでに注文をいただければ、ウチの場合だと、本州と北九州までなら翌日の指定時間に配送ができる。「あ、しもた、あしたおかあちゃんの誕生日やった」なんてことを前日の勤務中に思い出したとしても、会社からこちょこちょと注文すればいい。

とらぬ狸ではありますが、こうしたニーズはけっこうデカそうだ。

特に弊社取り扱いの「ブックウェッジ」なんかについて、女友達からは

「オンナはこんなのをプレゼントすることはあっても、自分のためには買わない」

とまで断定された。「オンナは」なんて切り出されると、もう反論のしようもないっす。なんといっても、未経験ですからね。

プレゼントでの買い物ができるようにする。それについては、重々、折伏されてしまいました。

しかし、それがちゃんとできるようにするには、すべてのシステムの大幅な書き直しが必要になってくるんです。根本的に書き直さないとだめだ、ということが本日長考のすえ、判明しました。今あるスクリプトに手をいれてなんとかしようと、本日、かなり長い時間をかけて悪戦苦闘しましたが、だめ。けっきょくヘンなことになっちゃう。

現行のシステムでは、顧客の情報は氏名、住所、メールアドレスなどが一体化されたものとして取り扱っています。でもギフトという要素を考えるなら、氏名、メールアドレスの部分と、送り先は切り離して考えた方がいい。つまりDB用語で言うなら、別テーブルで管理した方がいいのです。

ここまで踏み込んでしまうと(踏み込まざるを得ないのですが)、ちょいちょいと弥縫策でしのぐわけにはいきません。

先日来、がんばって作ったぼくのシステムの「売り」は、実はレジシステムそのものではなく、その後の事務処理部分にあります。ご注文をいただいたものを、条件分けし、ステップごとに管理するシステムになっている。注文をいただくと、プリンタから受注票が出力されます。それには注文の内容と、その決済方法での処理の手順がプリントアウトされていると同時に、バーコードも印刷されている。

そのバーコードをなぞれば、ブラウザでそのお買い物に対して、「今、何をしなければならないか」ということが表示されるようになっています。複数の人間がばらばらに取り組んでも、重複ももれも、原理的にありえないようになっているわけです。ネットプロテクションズへの与信申請も、ゆうパックの送り状印刷も、みんな同じデータからできるようになっている。ぼくはうっかりハチベエなんで、転記ミスをよくやらかします。だからこそ、こういうシステムをウンウンうなりながら作った。

そこんとこまで、ぜんぶ、書き直しになってしまったわけです。ともあれ動いているものを書き直す決断は、かなり大きなエネルギーを必要としますよね。事故もこわいですし。

どーしよーかなー、めんどーくせーな、と千々に思い悩んでおります。

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