ず・ぼん3●[サビプロ]東京三多摩の出版社

[サビプロ]東京三多摩の出版社

 

[1996-09-05]

東京三多摩の出版社にお願いして、自己紹介と出版した本を自薦していただいた。
自薦の本のデータは次のとおり。
タイトル/著者・編者/定価

蒼丘書林 そうきゅうしょりん
●〒187小平市上水南町2-15-7
●TEL0423(23)3914
 FAX0423(23)3256
●取次店/地方小出版流通センター、柳原書店
●郵便振替口座/00160-0-38172

自己紹介
 1979年創立、翌80年8月法人化。ジャンルは、教育、福祉そして日本文学(評論・評伝等)。年月は相応に閲しているものの、総刊行点数はそれほど多くない。初版で大量部数を販売できる体力・条件にないので、地味ではあっても重版できる企画をめざしており、実際多くの本が版を重ねている。多摩地区で出版活動を行なってはいるが、地域に根差した本は刊行しておらず、逆に地方に材をとったものがある(後掲「文学探訪」シリーズ等)。経営基盤を支えるため、大学などで採用を得る企画が多くなりがちだが、これらも含め、一般書店でも売れる内容とするため、取材や著者との協同作業、そして販売戦略の立案にかなりのエネルギーを傾けている。効率はよくないが、経営規模を拡大したり部外者に仕事を任せる度量もないので、すべて手作りである。なお、自費出版は体力的に応じきれないため、原則として受けていない。今後もこの方針で活動することになると思う。

自薦の本
受講ノートの録り方/斉藤喜門編著/810円
課題レポート作成の基本/斉藤喜門著/910円
「文学探訪 宮沢賢治記念館」/蒼丘書林編/1100円

「文学探訪 石川啄木記念館」/蒼丘書林監修/1100円
宮沢賢治 明滅する春と修羅/杉浦静著/2600円

丘書房 おかしょぼう
●〒181三鷹市中原1-21-31
●TEL03-3308-2011

 FAX03-3300-7697
●取次店/地方小出版流通センター
●郵便振替口座/00180-2-45702

自己紹介
 1981年創業。学術書は採算が取れにくいため、若い真面目な研究者が著書を出版出来ずにいる状態を、何とかしようと思って創業した。したがって、経営は苦しいがそこは創意と工夫でしのいでいる。
 たまには一般書も刊行するが、現在は自費出版に力を入れている。リライトとデザインが得意なので、美しくセンスの良い本をどこよりも安価に作るのが当社の自慢できる特長である。

自薦の本
ふたりでビールを楽しむ十章(世界で初めての丸い本)/井口大介著/3800円
やさしさの日(カラー詩絵本)/野田優・おかめぐみ著/ 円
わたしのアメリカあなたのアメリカ/物部かずこ・佐藤俊子著/1200円
港湾経済文献事典/松橋幸一著/10000円
世界現代思想史/倉田稔著/2200円

樹芸書房 じゅげいしょぼう
●〒186国立市谷保3035-1キャニオン407
●TEL0425-77-2738
 FAX0425-77-0006
●取次店/トーハン、日販など各取次店

●郵便振替口座/00160-1-91038

自己紹介
 1976年創業以来、教育・社会・文学・芸術・教科書などを中心に、採算が合わなくても良書の出版を志してきた。理念としては、反戦・平和・真実の探究を基盤とし、それに関連するたぐいを出版。また、今日的なテーマとして、高齢社会における人間のあり方、考え方の企画も多く出版している。
 多摩の“地方出版社”という考えはなく、大手出版社にもひけをとらない新企画で挑戦し、これからも全国の書店・図書館・公民館・読者へ書籍を通じて「発信」していく異色な出版社でありつづけたいと思っている。

自薦の本

絵をかく人に贈る遺言 丸木位里・俊との対話/平松利昭著/2030円
戦争責任を自らに問う/上山陸三著/1300円
新しき出発“第3の人生”/川上浪治著/1600円
ボケてたまるか! 早川一光講演録/412円
お年寄りとともに命と時をつむぐ〈児童書100選〉/村岡三太著/1300円

高嶺書房 たかねしょぼう
●〒192八王子市北野町580-10-201
●TEL0426-48-1838
 FAX0426-48-1838
●取次店/栗田出版販売、地方小出版流通センター、東印書籍

●郵便振替口座/00170-9-93492

自己紹介
 1982年設立と同時に個人史用年表「自分の年表」を発行し、以来今日まで通しで11刷にいたる。
 市販は「自分の年表」一点張りで、その他は個人史、地域史発刊に多く参画、寄与する。
 世界史も日本史も帰するところ個人史であり、自分史である。
 世の中の流れと、自分の来し方を対比、点検することは、次なる発展への手続きでもある。

 高齢化社会の中にあって、生涯学習の楽しい課題のひとつとして、自分史、地域史を編むことは人生を豊かにし、社会的にも意義深い。
 しかしこの自分史づくりも、いざ着手となると、糸口やその過程はそうとうに難儀な所行である。
 弊書房はこれら自分史、地域史づくりの準備、調査から編集、完結にいたる、あらゆる事項について、助言推進を業務としている。
 また、「自分史入門」解説や地域諸団体での講演も多くひき受けている。
 今後においてはこれら自分史づくりの関連出版と諸活動を続行。

自薦の本

自分の年表 記入式自分史年表/3300円

せらび書房 せらびしょぼう
●〒180武蔵野市吉祥寺町3-13-10-202
●TEL・FAX0422-20-3998
●取次店/地方小出版流通センター

自薦の本
越境する視線 とらえ直すアジア・太平洋/『朱夏』ワークショップ編/3000円

けやき出版 けやきしゅっぱん
●〒190立川市柴崎町3-14-17梶浦ビル1F
●TEL0425-25-9909

FAX0425-24-7736
●取次店/トーハン、日販、地方小出版流通センター等
●郵便振替口座/00130-5-25141

自己紹介
 1981年創立。今年の七夕で満15周年を迎える。社名の「けやき」は、東京の西郊、武蔵野を代表する樹木から。発足当時、出版の空白地帯だったこの地に、新しい地域文化を創出したいという願いがこめられている。
 これまでの出版点数は約190点。自然、歴史、科学、環境、生活と、幅広いジャンルの書籍を手がけてきた。この中から「女性記者が選んだ多摩の味180店」「多摩あるくマップ」といったロングセラー、様々な角度から地域を研究した「多摩学のすすめI・II」等、広範な支持を受けた本が生まれた。

 ここ数年、意図的に試みているのは、これまで培ってきた経験を生かしながら、より対象地域を限定する本づくりと、逆に首都圏から全国へとフィルードを広げる本づくりである。前者は多摩を三分割してきめ細かな情報を盛り込んだ「多摩くいしんぼブック」(1)(2)(3)。後者は「東京涌水探訪」「東京巨樹探訪」などの探訪ものと、地図の面白さを再認識させたと世評の高い今尾恵介著の「地図の遊び方」「地図ざんまい・しますか」の二点である。
 「緻密に丁寧に、しかし大胆な発想」を心掛けながら「良書をつくり、しっかり売る」という課題に取りくんでいきたい。

自薦の本
地図の遊び方/今尾恵介著/1400円
地図ざんまい・しますか/今尾恵介著/1400円
多摩学のすすめI・II/東京経済大学多摩学研究会編/1800円