2009-04-14
お部屋1815/北野誠降板の事情
ネットではこのところ、北野誠がすべてのレギュラー番組を降板したことが話題になっていて、「瀬戸的な人々」が創価学会の圧力だと騒いでます。
北野誠がテレビから消えたところでどうでもいい話ではありますが、もし本当に創価学会の圧力であるなら、私も創価学会を批判しましょう。
しかし、普通に考えて、まずありそうにない。大阪のラジオ番組で創価学会批判をしたことによって、その番組を下ろされることまではあるかもしれない。今や多くのラジオ局は創価学会のコマーシャルなしではやっていけないですから。
しかし、直接関係のないテレビ局までが束になって北野誠を干すことは、創価学会がやりたくたってできないでしょう。
創価学会がテレビにおいても隠然たる影響力をもっているのは事実として、気に入らないタレントをすべて排除できるんだったら、とっくにそうなっています。
私の知人にも多数いますが、現実には創価学会を嫌いなタレントやスタッフも多いものです。創価学会かどうかを問わず、面白いタレント、必要なタレントを起用するスタッフたちも多いでしょう。これが主流派かと思います。だから、創価学会をよく思わないタレントも出続けている。
そのことから考えても、北野誠の降板は、局の判断ではなく、松竹芸能の自主的な判断と思われ、報道を見る限り、事実そうだったようです。
「瀬戸的な人たち」による「創価学会の圧力説」よりも、以下の記事の方が圧倒的に説得力があります。
http://zakzak.co.jp/gei/200904/g2009041309_all.html
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大阪ローカルの深夜ラジオ「誠のサイキック青年団」の中で、特定の著名人を根拠なく傷つけたことが原因とされているが、放送に関わったスタッフの間では、「人物名を明かすこと自体、先方に迷惑がかかるので…」と依然、箝口令が敷かれている状況だ。
番組をよく知る在阪ライターが背景を明かす。「きっかけとなる舌禍は何かあったのだろうが、発端は番組の一部リスナーによる“チクリ”だったようだ。長い番組リスナーならだれもが知ってるが、北野はラジオのオンエアでは毒舌を抑え気味で、政治家や芸能人を批判するときはヒントしかしゃべらない。その“答え合わせ”は、有料の番組イベントで行う。お金を払ってくれたファンへのリップサービスでオフレコ話を披露する。それを克明にメモして、放送局幹部や東京の芸能プロダクションに“ご注進”するヤカラがいたということ」
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北野誠は、誰かに聞いた根拠のはっきりしない噂話をラジオでくっちゃべることが多かったようです。それによって有料イベントに誘導し、そこでは実名入りで語る。その具体的内容もネットにはさまざま出ていますが、真偽が不明だし、誹謗中傷の拡散になりかねないのでここではリンクしません。各自検索してください。
もしこれらが本当であれば、疑いなく誹謗中傷です。公共の電波を使って人を集めて誹謗中傷で金をとるとは、セコい商売をやっていたのですね。
記事に出てくる「在阪のライター」は、「ヤカラ」と言っていることから、チクった人間を非難しているようですが、本末転倒です。いかに限定された場であろうとも、不特定多数の人に、根拠もなくデタラメをくっちゃべって金までとっていたのであれば、非難されるべきなのは北野誠とその周辺の人々です。
これを各プロダクションが察知して松竹芸能に申し入れたと考えれば、この騒動は納得できます。その内容から、松竹としても守り切れないでしょう。松竹芸能も、これをわかっていたに違いなく、放置することで松竹芸能までが訴えられては目も当てられない。
松竹芸能と北野誠が決裂したために事態が拡大したとの情報もあるようですが、もし北野誠が自分のやったことに正当性があるというなら、そう弁明すればよい。事実関係を公開しないことに対して、松竹芸能を叩くムキがあるようですが、北野誠こそが当事者なのですから、ぜひともそうすべきです。
細部はともかくとして、以上のようなことだったと推測できるのに対して、「創価学会の圧力説」はあまりに根拠が薄い。
こんな話がいったいどこから出てきたのかと調べてみたら、その出所が以下に出てました。
http://www.j-cast.com/2009/04/13039363.html
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北野さんは09年3月8日のラジオ番組「誠のサイキック青年団」で、
「非常にお詫びしなければならない出来事になってしまいました。いろんな事情が重なりまして」
と話し、3月、4月に開催される予定だった同ラジオ番組のイベント中止を、泣きじゃくりながら明らかにした。もう一人のパーソナリティーの竹内義和さんは、番組スタッフや所属事務所と話し合った後、
「僕らも(イベント中止を)決断せざるを得なかった。なるほど、ということで」
と説明。何が関係者の間で語られたのかは明らかにしなかったが、21年間続いたこの番組自体、何の説明もなくこの回で終了した。
(略)
そうした中、ラジオ番組で一緒だった竹内さんは09年4月12日付けのブログで、宗教団体からの抗議が原因という議論は、自分のブログのタイトルが根拠になっていて、それは誤解だとし、
「何も考えずに付けただけなので。僕は、個人的に宗教はあまり好きではありませんし、宗教の矛盾点を声だかに訴えたりもしますが、宗教活動や宗教を信じる権利は全力で守りたいし、守るべきだと思います」
と、宗教団体との関係を否定している。
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一緒に番組をやっていた竹内義和が「創価学会圧力説」の元ネタだったらしい。
以下は竹内義和のブログから。
http://takeuchi2.otaden.jp/e31997.html
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いろをな書き込みの中で、誤解されてるのがあるので、ひとつだけ言わせてください。僕のブログタイトルが今回の謹慎に結び付けられてるようですが、完全な誤解です。何も考えずに付けただけなので。僕は、個人的に宗教はあまり好きではありませんし、宗教の矛盾点を声だかに訴えたりもしますが、宗教活動や宗教を信じる権利は全力で守りたいし、守るべきだと思います。謝ってばかりですが、誤解を与えてごめんね。
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※誤字は原文ままです。
このブログのタイトルは「竹内義和のどきどきブログ」です。これがどう誤解を生じたのか意味不明。
そのあと個人の宗教観を述べている意味も不明。「信教の自由は守る」、しかし、「声だかに訴えることもある」と表明することは、今回のことが創価学会の圧力であることを否定するものではありません。その姿勢が圧力を招いたともとれます。
こんな意味不明の一文を出すことによって、表面的には否定しながら、「やはり何かあったのか」と思う人がいてもおかしくない。事実、このブログが出て以降も、竹内義和のブログを根拠とした「創価学会の圧力説」は広がり続けていて、瀬戸弘幸の「日本よ何処へ」にも今なお書き込みが続いてます。
謎が謎呼ぶ文章ですが、おそらく「ブログタイトル」は「エントリータイトル」のことだろうと思い、過去のエントリーを探したら、3月28日のエントリータイトルが「そうか、そうか!」で、ここでは北野誠の本を取りあげてます。
このタイトルに、竹内義和のメッセージが込められていると受け取った人たちがいたわけです。事実、コメント欄には、そう受け取った人たちのコメントが並んでいます。
【このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません】とありますから、竹内義和は、そう誤解されていることを理解しながら、これらのコメントを出しています。気持ちの悪い「支持者」たちの言葉のみが出ていることから、自分らに都合の悪いコメントは反映させていないのでしょう。つまり、彼にとっては、創価学会の圧力であると誤解した人たちがいた方がいいってことです。
このエントリーは、その意図を汲み取った人たちにリンクされていますから、今なお、これを「創価学会の圧力だった」と受け取って広げている人たちがいるのは当然かもしれない。
普通であれば、誤解されないように、以下のように書くってもんです。
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3月28日のエントリーに「そうか、そうか!」というタイトルをつけたことで、創価学会の圧力があったと誤解させてしまったことをお詫びします。今回のことはそれとはまったく関係がありません。
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これだけで十分。こんなところで、宗教観を語る必要など一切なく、事実だけを淡々と書けば誤解されることはない。
その上で、該当のエントリーに注釈を入れ、なお、それが誤解でしかないことをはっきりさせるために、自分が知っている事情を書きます。
それをやらないのはなぜか。
北野誠降板の本当の事情が広く知られてしまうことを避けたいのでしょう。どう考えても、竹内義和も無関係ではないはずですし。そのために「そうか、そうか」なんてタイトルをあえてつけたとしか思えない。意図しないものだったかもしれないですが、誤解した人が出てきたことによって、これを利用しようとしたのでしょう。
さもなければ、どうして誤解した人たちのコメントをそのまま出し、今なお出し続け、そのページにはなんの注釈も入れず、なお誤解されるような状態にしておく必要がありましょう。
深読みかもしれないですが、現状ではそう言われても仕方がない。それにまんまと乗せられてしまう「瀬戸的な人々」もどうかしていますけど、そういう人たちを利用して、事実を隠そうとする竹内義和は愚劣です。相変わらずです、竹内義和。
注:竹内義和と私の間にはかつて確執がありましたが、こういうタイミングにつけ込んで叩いたと思われるのは心外なので、念のために書いておきます。
竹内義和や北野誠はいい加減な人間であるとの思いは今もありますし、今回のことも、当然の結果としか思えないですが、だからわざわざ調べたわけではなく、今回の報道を見ても、当初は特に興味はありませんでした。「へえ」と思っただけです。
ところが、ここに書いているように、創価学会の圧力と言い出した連中がいたために、改めて調べたら、竹内義和が原因であったことがわかった次第。これが他の誰であろうと、間違いなく私は同じことを書きました。
[...] 前回の「1815/北野誠降板の事情」はもともと「てぃんくるSNS」用に書いてあったものです。「てぃんくるSNS」では、YouTubeの動画を使って、YouTubeそのものを論じたり、久しぶりに音楽を論じたりしています。 [...]