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[第1章●机と椅子と机の上の環境]
7… ノートスタンドの快楽
[2004.10.08登録]

石田豊
ishida@pot.co.jp

昨日、ある仕事の打ち合わせにPOTの日高さん来駕。来るなりぼくのMac環境を見て、おお、これはいい、と激賞してくれた。誉めてもらうと気分がいい。そこで調子にのって、ここでも書いちゃう。

そのまえに前提を。

ぼくはメインのコンピュータとしてPowerBookG4の12インチバージョンをつかっている。画面が小さすぎるでしょうと言われることもあるが、そんなことはない。ぼくの作業はテキストが主体なので、このサイズでも十分である。ま、たしかに画面は大きければそれに超したことはない。しかし、持ち運びのことを思うと、このサイズは魅力的だ。

ただ、気に入らない点はいくつかある。まずはフタ。液晶部分を閉じると、本体との間に若干のスキマが生じる。閉めてもなんだかいささかパカパカしているのだ。これは生理的にイヤだ。しかし、こんなことは我慢ができる。我慢しづらいのは異常な発熱である。キーボードの手前の手のひらを置く部分が異常に熱くなる。ノートはどれもここのところが熱くなるものだが、こいつの場合は尋常じゃない。熱さはその「パームレスト」部だけではなく、その他の部分、たとえばキートップにまで及ぶ。長時間キーを打っていると、低温やけどに似た感じになってくる。これは実に不愉快だ。

そこで仕事部屋での使用の場合は、別のキーボードをつないで使うことにした。キーボードをつなぐなら、ついでにモニタもつなごうと、17インチ液晶のモニタをも接続。もともとの12インチモニタとあわせてツインモニタ状態で使用するわけだ。

外付けをメイン、12インチのほうをサブで使う。サブ側には、メーラー(たいてい常時起動)や辞書のウインドウを開いておく。とても快適。

そもそもノート、それも小型のノートを使うと、姿勢がどうしてもまるまってしまう。スヌーピー(ピーナッツ)におもちゃのピアノを弾くシュローダーって男の子が登場するが、彼の姿勢に近い。これはあまり快適な姿勢とは言えないね。なんだか書いている内容までチマチマしちゃう。

キーボードを別にすることで、当然のことながら、手のひらや指先に感じる熱さ問題はすっかり解決してしまう。ぼくはカチャカチャいうキーボードより、ノートのふにゅふにゃキータッチが好きなのだが、それは本質的な問題じゃない。そういうタッチの外付けキーボードを購入してくればすむからだ。

作業中の不自然な姿勢から解放され、理不尽な熱さからも自由になるのだから、こんないいことはない。机の上ではこういう感じであたかもツインモニタデスクトップ機のように使い、場所を移動する際には、ケーブルを外してノートに早変わり。ユビキタスもどきってんですか。

ただ、こういう環境を実現するためには、ノートをたてかけるためのスタンドが必要になる。キーボードのむこうにノートを通常の状態で置くと、モニタ面が遠くなるし、外部モニタの位置よりもずいぶん低くなる。そのため、ノートをめいっぱい広げた状態でたてかけて置くためのスタンドを使うわけだ。

そのための商品はいくつも市販されている。値段もさまざまだが、購入欲をそそるようなものはあまり存在していない(あっても高い)。ただ、ぼくはそういうものをわざわざ買ってくる必要がなかった。代用品になるだろうと思えるものを持っていたからだ。

ずいぶん前だが、取引のあった会社の何周年だかの記念品として丸善の「森林楽、格子書見台」というのを貰っていたからだ。これはデスクトップ時代には書類スタンドとして使っていたが、その用途にはあまり向いていなかったので、本箱の上に放置してあった。これを取り出してきてPowerBookをセットしてみると、ぴったり合う。よしよしこれね、という感じで使っていた。

日高さんが激賞したのは、これ。

「あつらえたようにピッタリじゃないですか。しかもシックな木製。安っぽく見えるプラスティックや、ありがちなアルミダイキャストでないところがそそりますねえ」

テレビショッピングの司会者のような口調で誉めてくれる。うれしいねえ。

こんな感じになる(わざわざ場所を移動して撮してみました)

たしかに横幅も高さも我が12PowerBookにちょうどいい。

ただ、いくらいいといっても、そのためにわざわざ購入するかといえば、そこは疑問。だって定価6,500円するのだ(丸善インターネットショッピング-森林楽)。

冷静に考えてみると、ノートコンピュータスタンドとして売られているものにはこれより高価なものはいくらでもあるし、もたらされる効果を金額換算すればこんなもんじゃないってことはわかるのだが、ぼくの金銭感覚では、この構造、この用途とすれば、ちょっと高すぎる。せいぜい2980円どまりじゃないでしょうか。このご時世、へたすれば材質はともかく100円ショップで売られていても不思議じゃない商品である。

木製の書見台。けっこうシック。安定感もいい

そんなことはどうでもいい。もはやたくさんの人が実践していることだから、いまさらことさらに話題にするまでもないのだが、この「ノートにキーボード、モニタをつなげて使う」方法はいい。発熱の問題がないにしてもだ。

姿勢がよくなるから、肩こりや眼精疲労にはとても効果があるだろうし、だいいち気分がいい。追加で購入しなければならないのはキーボードとモニタ。キーボードなんて700円くらいから売られているし、液晶モニタだって15インチなら3万円台からある。6500円の書見台を入れたとしても、総額5万円もかからない。

これで肩こり目痛から開放される(かもしれない)んだから、安い投資と言えるだろう。

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