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[第1章●机と椅子と机の上の環境]
5… ヒダカ氏の証言
[2003.08.23登録]

石田豊
ishida@pot.co.jp

今回は「読者からのお便り」を掲載することにしたい。机リロンの賛同者である。

[ここから]
ポットの日高です。しらじらしい自己紹介をしてみました。Webの更新も石田さんとの打ち合わせも私がやっているのですが、今回はあくまでも一読者としてのレポートです。

石田さんの理論には共感を覚えたものの、正直、「机の高さを調節すべし」という主張は実践レベルでの障害(机の高さがバラバラになる・席替えが大変・そもそもポットの机は4mm厚の鋼鈑でできており、素人には調整は不可能)が多すぎて、自分でやってみよう、という気にはならなかったのです。

そんな私をSwitchさせたのは、やはりあの図でした。あの図の存在は以前から知っていたのですが、石田さん宅にお邪魔して仕事をしているときに、この図を石田さんの解説つきで改めて見せられて、初めてその図が言わんとすることに気づいたのです。それは「すべてを直角に」だったのです。

まあ、理由はわからないのですが楽器の持ち方というのは、だいたい「全部が直角」になるようにするんですね。石田さんも書いてましたがピアノを弾く時は前腕を地面と水平くらいにするし、弦楽器も弦と指は直角、がキホン、弓と指の関係も脱力して垂らした状態の指に垂直に弓が来るように持つのが基本(あくまでも基本、なのがポイントなんですけど)で、だったらキーボードの打鍵フォームも直角をベースとするべきなのではないか、と。この図から私はそのようなメッセージを読み取ったわけです。

で、ためしにその状態を再現してみました。とはいえ、石田邸で私が使わせてもらっていた机は足の高さを調整できそうになかった(まあ、ゴリゴリやるわけにはイカンですよね)ので、椅子の下に分厚い本とか座布団を敷いて、相対的にこの状態をつくりだしました。

弊社で作業するヒダカ氏(イシダ撮)。部屋が散らかっているのは「戦時」ということで……
それにしても、これが平成の御代の光景だとは、信じがたいな。出撃前夜の特攻隊員と言っても通るかも


……これが意外と良い感じだったのですね。足はまったく地面から浮いてしまうので、足の下にもありあわせの物を敷いてもらうと、これがものすごくラク! その日は鬼のようにDTPオペレーションをしていたのですが、めちゃめちゃはかどりました(当社比)。

で、ポットに戻ってから、椅子を最高高度に上げて、足の下に発泡スチロールのブロック(なぜかポットにはこんなステキなものが落ちているのですねえ)を置いてみるとこれがジャストフィット。肘が体側にほぼ沿っている状態を再現できました。これがラク! 今まで仕事が立て込むと、夜寝る前には腰と首が痛くてストレッチとかレスラーブリッジとか(独自開発の)腰痛体操をしないと眠れなかったのですが、ここ数週間はそんな状態とは完全にオサラバなのです。私は滅多なことでは物事を人に勧めないのですが、これは社内でも強力に勧めました。現在、約二名の賛同者を得て、社内の四か所でこの「椅子高い高いポジション」で仕事ができるようになっております。モニタを見下ろせるようにもなるし、姿勢も良くなるし、思わぬ副作用もなかなか魅力的であります。

というわけで、高さが調整できる椅子とそれなりのサイズの足置きが置ける環境ならすぐ試せるこの方法、だまされたと思って実践してみることを強くオススメいたします。
[ここまで]

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