2011-03-18
別冊宝島『これから起こる原発事故』(2000年1月15日発行)を読み返して(1)
石橋勝彦・神戸大学教授(肩書きはすべて当時)は福島原発について次のように指摘しています。
98年4月福島県の海岸の真下で発生した太平洋スラブ内の地震はM5.4という小さな地震で深さが93キロと深かったにもかかわらず、福島東部に75ガル(地表での揺れの強さを表す加速度の単位)以上の揺れをもたらしました。
もしM7.4なら、地震現象の一般法則から、揺れ幅は約30倍になるので、控えめにみてもゆうに1000ガルを超えると推定されます。
ところが福島原発などのS2(*)は370~380ガルの最大加速度しか設定されていないのです。
石橋先生の慧眼には脱帽です。
S2とは「およそ現実には起こりそうもない”設計用限界地震”」による揺れを指します。