2006-02-12
いただいたご本『竜留城の王』
著者の浅野智哉さんは、以前、「ぴあ」の著者インタビューで伏見の『魔女の息子』を取り上げてくださった方で、そのとき、とても熱心に読み込んできてくれたのを覚えている。そういうライターさんはあまりいないので、印象的だった。あとがきに彼が書いているところを読むと、やはり小説というものに特別な思い入れがある人なのだろう。
この本は若年向けの文庫シリーズの一冊だが、ページをめくりはじめると、読者をなめていない、本気で言葉を紡いでいる気迫が伝わってくる。文章もめちゃくちゃ巧い。簡単にはコメントできない作品だ。来月、時間に余裕ができてからもう一度読み返してみようと思う。
ちなみに、浅野智哉さんは、硬派な文章からは想像できないほどの美形だった。QJrのモデルにお願いしたいくらい(笑)。
●『竜留城の王』(集英社/スーパーダッシュ文庫) 552円+税