2008-11-04
いただいたご本『性同一性障害 ジェンダー・医療・特例法』
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● 石田仁編『性同一性障害 ジェンダー・医療・特例法』お茶の水書房
性同一性障害に関しては、十年くらい前にずいぶん興味を持っていた。クィア本も先駆けて出したし、出不精の伏見が埼玉大学の倫理委員会の記者会見にまで取材で出掛けていったくらいだから、「自分の問題」としてとらえていたのかもしれない。だけど、当事者との対話を繰り返すなかで理解が深まっていくと、かえって関心がなくなってしまった。別に彼らを嫌いになったわけではないけど(むしろ友人は増えていった)、ある程度納得したら何か「自分の問題」としての意識が薄らいだのだろう。以来、「LGBT」というくくりにもいまひとつ乗り切れない伏見なのである。
本書は「性同一性障害をめぐる論争の白地図を埋める。」と帯にあるように、この問題の論点を拾い上げ掘り下げようという専門書である。学術書に寄稿する専門家がこんなに出てきたんだなあと、ページをめくりながら感慨にふけってしまった。十年くらいで言論状況は大きく変わる。だけど、この間にあったのは「〈性〉と制度の闘争」だったのだろうか?などと振り返ったりして、面白い読書体験となった。本書が、これから性同一性障害について考察していこうというひとにとって参照すべき一冊になるのは間違いない。ちょっと値は張るが、いい勉強になります。