2003-07-27
爪の三日月
白砂糖というのは、甲田先生の本「白砂糖の害は恐ろしい」を読むと、かなり危険な食品だってことがわかります。詳しいことは、ぜひ甲田先生の本を読んでいただきたいのですが、身体を砂糖漬け状態にしておくと、カルシウムが減ってしまってさまざまな障害が生まれるとのこと。もっと学術的なことが書かれていますが、特にその辺がポイントです。内臓が弱くなり、いろんな病気になりやすくなる。それに糖分はすぐにエネルギーになるので、胃腸はちゃんと働かなくても糖分が体内に入ることで勝手に活動してくれるから、内臓器官は楽ちんで、怠けてしまうらしいのです。そうなると本来の働きをしなくなるから、身体がおかしくなってくるってことらしいです。だから、人間はできるだけ塩漬け状態にしておいた方が良いと。
疲れた時に糖分をついついとってしまうけれども、もしもとったとしても少量にし、その後塩分を摂取することが大切なようです。
さて、その本に興味深いことが書かれていました。それは「爪の三日月」。
はっきりした資料というのはないそうですが、手の指の爪に三日月があるかないかってことが、どうやら健康のバロメーターになっているらしいです。
爪にはっきりと出ていた三日月が、例えば急に小さくなったり消えてしまったりした場合は、体力が消耗しているか、病気になっていることが多いようです。
それで私の爪を見てみたら、そういえば昔はあった三日月が全くない!!
どの指の爪にもないのです。そんな話を患者さん達としていたら、Mさんが「そうなの! 私も普段は三日月がないの。でも、この甲田療法で、ほら、親指の爪に三日月が戻って来たの!」と私に見せてくれました! すごい!!
本当に三日月があります。入院中に突然出てきたのだそうです。
本によると、慢性病の人が断食療法などをして体質改善をすると、なかった三日月がまた出てくるのだそうです。そしてそれと併行して慢性病が治癒に向う。三日月は胃腸の吸収能力と密接な関係があることがわかっているとのことで、例えば砂糖食、アルコール類を常用し、胃腸があまり働かなくてもそこそこ栄養の吸収をしている生活を続けている人や、絶えず食物を口に入れ、大食の習慣があって胃腸に空腹感を与えない人は、胃腸の消化吸収能力が低下して、爪の三日月のない体質になってゆくのだそうです。
だから、三日月のある人に断食をさせると効果がばつぐんだけれども、胃腸の弱い三日月のない人は回復が遅れるのだそうで、そんな人にはあまり長期の断食をさせるのは危険だと書かれています。
爪の三日月、侮れません。果たして私は8月9日の退院までに、爪の三日月が復活するでしょうか?
今日の甲田先生のお言葉:「青木さんは必ず治る! 私は確信しています。
今回のすまし汁断食も順調なのは良かった。この調子なら退院後に生菜食できます。」私が、他の患者さんはだるくなったりして、好転反応が出るけれども、私は皮膚くらいでとても元気なのは、かえって良くないのか、と質問しましたら、「いいえ、青木さんはもともと健康体で、体質的にはひどく悪いところが本当はないってことなのです。とても良いことです。だから心配せずに進めましょう。でも体力は弱っているから、とにかく私の言う通りに進めることです。」そうだったんですね!! とっても嬉しかった〜〜! 今日は、ドイツ・ニュース・ダイジェスト(ドイツ在住邦人向け週間新聞)で特集予定の、甲田先生の記事を書くために、短い時間ですが先生にお時間をいただき、インタビューをさせていただきました。
とても興味深いお話を伺うことができました。ひとつだけ書きますと、断食や少食などでリセットされ、元気になった身体を持っていながら、前よりも身体に抵抗力がないかのごとく、ちょっと何か悪い物を食べると翌日具合が悪くなるということがあると聞きます。以前は沢山食べても大丈夫だったのに、です。それは、やはり身体が健康になっても、少々抵抗力が前よりなくなっているってことになるのでしょうか? ・・・という質問に対し:
「いいえ、違います。そうではなくて、身体が健康になったから、すぐによくない物が体内に入った時に敏感に反応し、身体が悪化しないようにすぐにシグナルを出すということなのです。つまり、以前の悪い身体は反応が鈍く、そこそこ食べても大丈夫だと思っていた状態は、実はとても危険なことで、そのままにしておくと宿便になって体内に蓄積されてゆき、それがいつしかシグナルなしで突然大病という形で自分に襲いかかってくるのです。そうならないために、敏感に反応する身体をつくりあげることこそが必要なのです。身体が悪い物をキャッチしてくれればしめたもの。すぐに対応できるでしょ。例えば翌日断食するなり少食にして胃腸を休めるなりね。そういうことなのです。」
よ〜〜〜くわかりました! なるほど、根底から「健康」ということに向かいあってみると、私達の身体の機能がとても奥深いことがわかります。今まで酷使していたのですね。反省している今日この頃。でも、手遅れではないのです! 私は今日、いろいろ先生のお話を伺って、3年くらい生菜食を頑張れそうだって思いました。
マイナス思考は禁物です。例えば、これは食べてはいけない、これをやらないと治らない、等。そうではなくて、これをすれば必ず治る、たった3年で自分は誰より健康体になれる、等々。プラスに全てを考えて実践していくことこそが、達成の秘訣なのかもしれません。それに、途中で脱線していけない物に手を出してしまったからといって、自分を強く責めてはいけない、と言ってくださいました。「そういう厳しい状況を自分に作るのではなくて、そういうことをしてしまったら、反省はするけれども、翌日は必ず断食をして食を断つこと、或いは超少食にするなどして、自分の身体をコントロールすればいいのです。軌道修正はできるから、諦めたらあきまへん。1日の脱線は十分修正可能です。」なんだかこのお言葉をいただいて、とてもほっとしました。そういうお守りのような言葉さえあれば、いつでも逃げ道があるって思えて、かえって脱線せずにやっていけそうな気がするのです。
人間って不思議です。ダメって言われたらそこに気持ちが向ってしまうけれども、一度くらいはいいんだよって言われると、なんだか安心します。甲田先生から、また沢山のパワーをいただきました。
さて、今日はM野さんが少々体調不良になりました。午後になって、突然吐き気を催したのです。断食の場合、吐き気は要注意。M野さんの断食はおととい終了していて、昨日、今日と三分粥でした。ですから厳密に言えば断食状態ではなかったのですが、それでも吐き気があって、もしも吐いてしまった場合、腸ねん転になる恐れがあるので、先生はすぐに何か好きな物を食べるように、と指示されました。M野さんは、A子さんが買って来てくれた食パンを1枚、はちみつをつけて食べて、少し横になったら落ち着いてきたようです。精神的にも落ち着けば、後はもう大丈夫。お夕飯は、好きなだけ食べていいという指示にもかかわらず、玄米ご飯を1合と、自分で玄米をミキサーで粉にして水と合わせたもので作った玄米団子、そしてお豆腐を食べていました。とっても美味しそうだった!
でも、あんなに手間のかかる玄米団子を作れるんだから、もうパワーは戻って来たんだなぁ、とほっとしました。いろいろ入院ってあるんですね。
[...] 『爪の三日月』西式甲田療法を実践されていた方の記事から参考までにリンクさせてもらいました。甲田先生の爪の三日月に関することも触れてます。 [...]