ポット出版も、いつの間にかいくつかのジャンルに複数の本を発行。
■性をめぐるジャンル。図書館・メディア。ひきこもり。演劇は岩松了さんの本。ちょっとあっちこっち飛んではいるが「社会派」っていうジャンル。最近発行点数が多いのは性をめぐるジャンル。内容も、風俗店・嬢を紹介するものから、売春肯定論・調査ものまでと幅がひろい。ひきこもりの本は着実な反応がある。
■小さな出版社は、一般にジャンルを絞るのが常道らしい。そりゃそうだ。少部数(ポットでは二千〜四千程度)の本は町の小さな本屋に置いてもらうよりも、大型店に並べてもらうことが多い。全国の書店は約二万一千店。一冊ずつでも配本しきれない。逆に小さな本屋では一日二百冊を越える新刊を並べきれない。スチール製の本棚に入る本は約二百。一日一つ以上がいっぱいになってしまう。
■大型店は当然ジャンル毎に担当者がいて売場が離れていることも。本を並べてもらうお願い(営業)をするには、効率が悪いのだ。
■一方、あるジャンルの本を一定期間でコンスタントにだしていけば、その新刊を手に取ってくれた人が、既に出した本を知って注文してくれることが期待できる。新刊を機会に書店が一緒に既刊本を並べてくれることも。効率を考えればあきらかにジャンルは絞るべき。新刊が年に十冊程度のポット出版。しかし、性をめぐるジャンルにも、新たにゲイ&レズビアンのジャンルが増えた。さらに、新しいジャンルの「パソコンソフトの解説書」の本を秋に発行の予定。このジャンルでもポットらしい本にしたいもんだ。(沢辺均)
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