書店インタビュー スタジオ・ポット
ポットのサイト内を検索 [検索方法]

▲書店インタビューtop第一回鎌倉文庫メルサ店 その1その2その3その4その5その6その7その8その8鎌倉文庫メルサ店 店内マップ

第1回 鎌倉文庫メルサ店(その6) [2003年5月8日]


写真1
文庫の棚。面だしを多用。かなり入れ替えが激しいようです。


写真2
買切条件で仕入れている「ハム太郎」シール



グッズの棚。

●文庫・ハム太郎グッズ
岡田……文庫とかはどうですか。私は勝手にちょっと小さめの書店さんの棚なんかは、動きが止まっているよななんて、根拠なく想像しているんですけど。メルサ店さんの場合はどうですか?スペースは見たところ結構限られていますけれど。
岩崎……そうですねぇ。担当者がある程度シチュエイションというか、テーマを決めてやっている部分は割と動いていると思いますよ(写真1)。あの、さっき紹介したディスカバーさんとかを担当している人間がやっているんです。このあたりとか、このあたりとかは彼女が自分で棚を作ってやっています。
岡田……きれいですね。
岩崎……女性向けに作ってますね。最近女性客が増えたような気がしますね。先ほどの「女性向け癒しコーナー」の効果もあると思うんですが。
岡田……あっ「ハム太郎」だ(写真2)。こういうのも取次なんですよね。
岩崎……はいそうです。
岡田……こういうのって売れるんですか?
岩崎……ええ、シールは意外と。
岡田……親子づれで来て買っていくのか、それとも子どもが一人で買っていくんですか。
岩崎……えーとですね。比率でいうと子どもが欲しいっていって買っていく訳ではなかったと思います。いまはこの文庫のコーナーの横に並んでますけど、最初はレジの機械の上に置いてあったんですよ。すぐ目につくところっていうか。
たいていはお母さんとかが来て、これかわいいわねとか言って買っていって下さることもあったし、OLさんが「キャー」とかいって買ってくこともありました。何か違う本を買いにきたのに、これもといった感じで、レジで置いてたんですよね。
親子ずれのお客さんが来て、これ買ってというわけではなかったと思うんですよね。
岡田……お客さんを引っ掛けるように置いといたんですね。キャラいいっすもんね(笑)。
岩崎……ええ(笑)。かわいいですもんね。かなり売らしてもらったような気がします。
岡田……こういったものの条件っていうのは、やっぱり普通の本とはほとんど変わらないんですか、それともぜんぜん別な条件なんですか。
岩崎……別の条件です。確か。これ日販さんから入れていたんですけど、買切だったんじゃないかな。返品出来なかったと思う。なのでホントは売れてたんでいっぱい置きたかったんですけど、怖いんで。だから「あと二個になっちゃった、そんじゃ注文しよっか」という感じでちょっとづつ補充して、いまここに移動してきているんですけど。

●仕入れと定価
岡田……今買切って話が出ましたけど、仕入れる時に、返品って必ず発生するわけじゃないですか。それって怖いなって思うときありますか。
つまり岩崎さんは「売れなかったらどうしよう」っていう注文の仕方ですかね、それとも「返品すりゃいいや」っていう注文の仕方ですかね。ちょつと極端な言い方だったんですが。
岩崎……そうですねぇ。うちらもどっちかっていうと商品を見てみないとわからないっていう部分があるから、でも、もしかすると今このジャンルは人気があるからいっぱい取っておいた方がいいかなって、すごく悩むときもありますよね。そういうときは、さっき仰ったみたいに「しょうがないな、売れんかったら返品だな」って思う部分もやっぱり正直ありますね。
岡田……そうですね…手にとって見なきゃわからないって部分はありますよね。例えば事前注文で版元がFAXなりを流して、よさ気だなって思って注文しても、実際来たら何か雰囲気も違うし、あれ?なんて思うこともあるんですか。
岩崎……ありますね、やっぱり。よく知っている版元であれば、ここは作りがいつも良いから大丈夫だろうと思っていっぱい注文したりもできるんですけど、全然知らないところからいきなりFAXがきて、一部置いて下さいっていわれても、どうだろうって思うことはありますよね。
文字情報だけではわからないですよね。表紙の写真とか…もちろんそれも来たって、なんだって思う時はあるし…、難しいですよね。
岡田……僕も書店さんにFAX営業するときに、でも書店さんは現物を見られないんだよなと、日々のルーチンの中でふと思うことがあります。
それとは別なんですが、今回ポット出版では『ワタシが決めた2』という本を出したんですが、これ事前注文の段階では、定価2,000円だったんですが、最後の最後で2,200円にしてしまったんですよね。これは書店さんにはちょっと悪いことをしてしまったなと思ってまして。
すみません直裁にお聞きしたいんですけれど、単行本で2,000円代の本っていうのは
やはりちょっと高い思いますか。定価が高いと伸びが鈍くなるとか。もちろん本によって違うというのはあるんですけれど。
岩崎……そうだなぁ。う〜ん、出足が鈍るっていうことはあるかもしれませんね。まあ、定価は関係なしに売れちゃう本はあることはあるから。でもいまこういうご時世だから値段に左右されるっていうのはあると思いますね。
岡田……う〜ん、そうですよね。
岩崎……ここまでは出せるけど、これ以上は止めとこうっていうのは、ちょっと我慢しちゃうっていうのはあるんじゃないかなと思いますね、うん。全部が全部とは言わないけど。難しいとこですね、それも。

 
topへもどる page top

ポット出版図書館での出来事・考え事ず・ぼん全文記事レズビアン&ゲイブックガイド2002
石田豊が使い倒すARENAメール術・補遺ちんまん単語DBデジタル時代の出版メディア・考
書店員・高倉美恵パレード写真「伝説のオカマ」は差別か黒子の部屋
真実・篠田博之の部屋篠田博之のコーナー風俗嬢意識調査ゲル自慢S-MAP
ポットの気文ポットの日誌バリアフリーな芝居と映画MOJもじくみ仮名

▲home▲


このサイトはどなたでも自由にリンクしていただいてかまいません。
このサイトに掲載されている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
ポットメンバーのもの、上記以外のものの著作権は株式会社スタジオ・ポットにあります。
お問い合せ→top@pot.co.jp/本の注文→books@pot.co.jp