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熊夫人の告白
[2005.02.18刊行]
著●ベアリーヌ・ド・ピンク/長谷川博史
定価●2,100円+税
ISBN4-939015-74-2 C0093
四六判/192ページ/上製
印刷・製本●厚徳社
ブックデザイン●川久保昭弘
在庫有
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【内容紹介】
●エイズウイルス感染を知ってから、むしろ私の人生は自由だ――
強く、楽しく、ときにせつなく。一度は絶望の淵に身を沈めた、HIVと共に生きるドラァグクィーンの半生記。
●本文より――「性病やみのオカマも世間様のご機嫌に逆らわずひっそり生きていればよろしいのでしょうけれど、あいにく私はそれほど素直ではございませんもの。(略)セックスを世間様の常識や道徳で測ることをしなくなった私の人生はますます自由に豊かになってまいりました。淫乱であれ、変態であれ、あるがままの自分の姿に誇りを持つことができるようになりましたもの。」
【目次】
○プロローグ
詩――熊夫人の告白
○第一章
旅立ち
○第二章
詩――誕生/世界は「あ」から始まった
男たちの社交場
○第三章
詩――あなたを許します
凶暴なるもの
○第四章
男の紋章
詩――visible/物言えぬ者の存在証明
○第五章
詩――毒の種(ストックリン)の狂詩曲(ラプソディ)/陳腐な愛
初恋
○第六章
詩――さくらさくら/センチメンタルジャーニー……145
旅の途中
詩――熊夫人の告白2/血の問題
○解説
欺瞞に満ちた詩小説『熊夫人の告白』――長谷川博史
【著者プロフィール】
▼長谷川 博史 はせがわ・ひろし
雑誌編集者。1952年生まれ。大学卒業後、広告代理店、出版社勤務を経てフリーランスの雑誌編集者、プランナーに。1992年、HIV感染を知り、1993年に患者会活動、講演活動を開始。ゲイ雑誌『バディ』創刊企画プロデュース。ゲイ雑誌『ジーメン』創刊、編集長。2002年「日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)」を設立。現在、同代表。全国各地でゲイコミュニティの予防活動のアドバイザーや行政の対策委員などをつとめる。
▼ベアリーヌ・ド・ピンク
女装詩人。年齢不詳。日本でHIV感染を公表している唯一のドラァグクィーン。ただ、生来の怠慢な性格からリップシンク(口パク)など技術を要するショーはあまり行わず、主にセクシュアリティとエイズ問題を表現した詩を朗読する「女装詩」と称するパフォーマンスを行う。90年代終わりのクラブシーンに突如出現し、楽しい雰囲気のなかで嫌がらせのようにエイズに関するメッセージを発信し始める。大多数の聴衆を混乱に陥れながらも極めて限られた一部の層から熱烈な支持を受ける。
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