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まえがき | [2003年8月14日] |
石田豊 |
人間にとっての基礎教養は、せんじ詰めれば「よみかきそろばん」であることは今もかわらない。シゴトを遂行していく上でも、それは同じだ。よみかきそろばんが不自由であれば、シゴトを無事やり遂げるのは困難だ。もちろん、よみかきそろばん能力が要求される度合いはシゴトの分野や内容によって大きく左右されるだろうが、いわゆる事務系のシゴトにとっては、この能力は不可欠だ。 しかし、現在にあっては単純に「よみかきそろばん」能力だけで、シゴトができるかといえば、そんなことはない。それ以外に要求される技能・能力がたくさんある。もちろん業界に特有な技能や能力は別にして、その基礎になる一般的な部分に話しを限定した上でのことだ。 たとえばファックスの使い方がまったくわからなければ、事務系のシゴトの遂行は困難になる。電話の切り方が武骨な誰かをシゴトのパートナーとしたくはないだろう。それに加えてコンピュータをはじめとする情報機器……。 コンピュータはすでにシゴトの中枢部分を深くサポートする機械になってしまった。日々のシゴトにコンピュータを使っている人は大多数とまでは言わないが、それでも莫大な人数に上ることだろう。 「よみかきそろばん」が技術の積み上げであるのと同じように、情報機器の使いこなしもまた技術の積み上げである。そんなこと、わざわざコトバにしなくても当たり前のように響く。技術であるから、人は「できる」シリーズを買って勉強したりしてるじゃないか、と。私自身も主としてそういう「技術」を語ることで糊口をしのいできた。 しかし、そうした技術−−なんのことない、それは単にアプリケーションの使い方に過ぎないのだが−−は、コンピュータ側のアプローチでしか語りにくいものだ。いってみれば取り扱い説明書の範疇のものである。 問題は、その後にある。そう思うのだ。個々の片々たる使い方ではなく、それらをどのようにシゴトで使うのか。 そういう切り口で私が考えてきたこと、実践してきたことの報告を行いたいと考えている。それを「私」が書くという点には、そう大きな意味はない。つまり人さまが驚いて腰を抜かすような超絶技術を持っているわけでもないし、技術を駆使して世間が絶賛してやまないシゴトの成果をあげているわけじゃないことは、なにもアナタに指摘されるまでもない。 カラオケで誰もマイクをとらないなら、まず口火は幹事が、というような感じかな。 誰かさんのシゴトの技術を聞くのは楽しいし、技術の開発(新しいアイデアを思いつく、とか)もまた非常に楽しい。その技術を使うことで、自分のシゴトがやりやすくなったりラクになったりしたら、もっと楽しい。そうは思いませんか?
●お願い この一連の連載は上にも書きましたように「言い出しっぺの言い出し」にすぎません。できれば諸兄の反論・補足などをご教示いただくことで肉厚のものにしていきたいと思っています。そうじゃないぜとか、こうすればもっと、とかというご意見ご提言をぜひともメールにてお聞かせいただくよう、お願い申し上げます。 なお、お寄せいただいたメールの内容は記事の中で紹介、引用させていただくことがあることをあらかじめお断りしておきます。 |
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