スタジオ・ポット/ポット出版 株式会社スタジオ・ポット Phone 03-3478-1774
〒150-0001 渋谷区神宮前2-33-18 #303
  TOP > 【読みもの】 > ず・ぼん全文記事>
プライバシーポリシーサイトマップお問い合わせ

 
 
ポット出版ず・ぼん全文記事ず・ぼん10
特集:図書館の委託2
[練馬区]練馬区の図書館をより充実させるために
二〇〇四年一〇月

練馬区職員労働組合図書館分会/
練馬区立図書館協力員労働組合
[2004-12-11]

練馬区職員労働組合図書館分会●練馬区職員労働組合の図書館の職場組織。常勤職員・再任用・再雇用職員を含む分会員数はほぼ一六〇人。組織率は九九%以上。今年は結成三〇周年を迎える。初代分会長は大澤正雄氏

練馬区立図書館協力員労働組合●練馬区立図書館で働く図書協力員(非常勤職員)単独の労働組合。組織率は八五%。組合員は五四人。一九九八年に結成(結成については『ず・ぼん5』に関連記事を掲載)


●はじめに

 練馬区の図書館は、一九六四年の練馬図書館の開館より四〇年がたちました。一二館構想のうち一一館が完成し、それぞれが地域の図書館として住民に親しまれています。
 ことに三番目の平和台図書館以降は、住民参加の建設懇談会方式により、その企画段階から区民の意見を取り入れて建設され、利用者懇談会や各館友の会の活動などによって、利用者の声を反映した運営を行なってきました。
 多くの区民にとって図書館は、敷居の高い入りづらい場所ではなく、子どもから高齢者まで人々が賑わう街の一角のような親しみのある場所になっています。
 また、常に利用者の要求を本位としてサービスを行ってきた結果、区民一人当たりの蔵書数が二三区で最低でありながらも、貸出数や予約数においては上位をしめるなど、他の区に勝るとも劣らない水準を維持しています。これは常勤職員、非常勤職員(再任用、再雇用含む)が直営によって作り上げた成果とも言えます。
 さらに近年インターネットによる検索・予約システムの導入、二〇〇〇年の子ども読書年を契機としたブックスタートや練馬区子ども読書活動推進計画の策定など、新しい施策が展開されています。

 しかし近年区の財政事情の悪化により資料費が一時期の七割にまで減少し、資料提供を中心としたサービスが充分に行えなくなりつつあります。
 また、仕事の経験や蓄積を継続していくシステムが保障されず、職員組織の活力が失われつつあります。そういった中で、非常勤職員である図書館協力員の働きなしには今日のサービスはありません。
 図書館を巡る状況の変化のなかで、政策や職員・組織、予算などが充分それに対応したものになっているとはいえません。社会の変化の中で、区民の要求に合わせた施策を打ち出し、新しい図書館づくりを行うことが必要です。

 練馬区は志村区長のもと昨年一二月に「新行革プラン」を発表しました。このなかでは開庁日・開庁時間の拡大とともに、すべての部署における聖域なき委託化・民営化が謳われています。また今年九月に出された「区立施設委託化・民営化実施計画」においては、一八年度からの三ヵ年に「カウンター業務をはじめとする業務の委託化」を全館に導入するとしています。
 わたしたちはこれに強く危惧を抱いています。なぜなら、何ら図書館改革のヴィジョンもないまま一方的に委託化・民営化を行っていこうというものだからです。また現在二三区中一一区で行われているカウンター業務委託にも、後で述べるように様々な問題があります。
 そこでわたしたちはカウンター業務の委託化を選択せずに練馬区の図書館を改革し、より充実させるためのプランを作成しました。より効果的に予算を使い、新たなるサービスの拡充をはかっていくものです。また組織の体制を見直しつつ、図書館の経験と知識をもった職員を長期的に確保していける体制を作り上げます。
 どうぞわたしたちのプランをご覧ください。


1●サービス時間を拡大し、利用しやすい開館時間・開館日にします


 練馬区の図書館は、祝日の開館や開館時間の延長など、この十数年の間にサービス時間の拡大を徐々に行ってきました。しかし、館によって月曜休館と火曜休館があること、毎月第四金曜日は館内整理日のため全館休館すること、曜日によって午後七時まで開館している日と午後五時で閉館する日があることなど、分かりにくい形になっています。そこで、以下のとおり変更して、シンプルで分かりやすく、利用しやすい開館時間・開館日にします。

1 開館時間を延長します
 土曜・日曜・祝日の開館時間を、平日と同じ夜七時まで延長します。
 七時過ぎの夜間開館については、利用状況や区民の要望にあわせて検討していきます。

2 光が丘図書館を通年開館します
 第四月曜日以外のすべての日を開館します。(年末年始と特別館内整理期間を除く)

3 休館日を変更します
 館内整理日で休館していた第四金曜日は開館し、利用の少ない地区館の第二月曜(火曜)開館をとりやめて休館日にします。また、貫井図書館、春日町図書館の休館日を月曜日に変更します。

4 変更後の開館時間と休館日
●開館時間…朝九時より、夜七時まで
●休館日
◎光が丘図書館…毎月第四月曜日、年末年始、特別館内整理期間
◎その他の図書館…毎週月曜日、年末年始、特別館内整理期間

2●カウンターサービスとフロアワークの向上をめざします


 カウンターは図書館サービスの中心となる場所です。図書館を利用される方が気持ちよく利用できるよう、カウンターのサービス向上をめざします。

1 聞きやすい、話しかけやすいカウンターをめざします
 カウンターには、利用者からの質問や疑問に適切に答えることのできる、経験と知識を持った職員を配置します。
 接客態度と技術の向上をめざして、職員の研修と業務マニュアルの徹底をはかります。
 利用者からの苦情や意見を日々のカウンター業務に反映できるよう、ミーティング等での周知を徹底します。

2 フロアワークを充実します
 夏休みや土日などの混雑時には、混み合うカウンターで並ばなくても、案内や簡単な質問に答えられるように、フロアに職員を配置します。

3●利用者の声を反映した区民参加の図書館運営を行います


 練馬区の図書館は建設の段階から区民の参加を得て、区民の声を反映した図書館運営を行ってきました。さらにいっそう区民が参加をしやすい図書館をめざします。

1 図書館協議会を設置します
 区民の声を直接図書館運営に生かせる「図書館協議会」を設置します。実りある議論を進めるため、実際に図書館を利用されている区民の方に委員になっていただきます。

2 利用者懇談会を定期的に開催します
 だれでも参加できる利用者懇談会を定期的に開催し、利用者の声でサービスの改善をはかります。また、区民と職員の意見交流をおこないます。

3 図書館ボランティアを募集します
 配架・展示・館報の作成など、広くボランティアを募集し、区民の積極的な参加を求めます。

4 共通図書館だよりを発行します
 図書館全体の広報紙として、全館共通の図書館だよりを発行して、図書館のニュースやお知らせを掲載します。

4●業務を見直し、サービスをより充実します

4-1 図書資料

 練馬区立図書館は、利用者の要求に応えることを収集の基本としてきました。しかし、購入予算の削減が何年も続き、現在では最盛期の六〜七割まで落ちています。蔵書の更新が充分出来ないので古い図書が並んでいる、あるいは活発な貸出のため消耗が激しくて痛んだ図書が目立っても、買い換えることが出来ないといった状況があります。
 一方、社会の変化に伴って利用者の要求は幅広くなっており、多様性のある蔵書が必要とされています。出版点数は増えていますが、それに対応する予算が措置されていないため、出版全体の中で購入する図書の比率は減って来ています。
 リクエストがあっても区内に所蔵のない図書については、相互貸借の活発化によってやっと応えている現状ですが、都立図書館を始め他の自治体でも予算が減らされ、厳しい状況が強まっています。
 そこで、第五章「職員体制と組織の改革」で生み出した予算を活用し、また事務の効率化によって、より魅力ある蔵書構成をめざします。

1 図書購入予算を大幅に増額します
 職員体制の見直しによって生み出された予算を資料購入費にあて、現在一億二〇〇〇万円台まで落ち込んでしまった図書購入費を約二億円近くにまで増加させます。

2 選書を集中化します
 練馬区立図書館を、全館で一体となった一つの図書館として運営していくために、各館ごとに行われている選書の集中化を行います。これによって業務の効率化をはかるとともに、練馬区全体としてバランスの良い幅広い蔵書構成をめざします。ただし、各館での裁量分として一部を残して、地域や利用の実態にあったそれぞれの館の特徴も生かします。

3 予算・購入事務の集中化を行います
 選書の集中化に伴い各館ごとに行っている予算・購入事務も集中化します。これによって事務の効率化ばかりではなく、古い館の蔵書の更新や必要とされる分野の集中購入など、弾力的な予算の使い方が可能になります。

4 図書発注システムの改善をはかります
 現在各館ごとに行われている発注伝票・リストによる発注は、効率が悪くまた納品スピードに問題があります。発注処理を集中化し、オンラインまたはインターネットを利用した発注に切り換えます。

5 保存の見直しを行います
 各館の保存書庫がいっぱいなため、最後の一冊の保存が形骸化しつつあります。永久保存から有期保存に切り替えを行うとともに、重複保存を極力避けるようルールの見直しと徹底化を行います。

6 他自治体との保存分担をはかります
 都立図書館の保存能力が落ちてきており、古い図書は都立からの借用に頼ることが難しくなっています。他の自治体と協力して共通ルールによる保存の分担をはかります。

4-2 雑誌・新聞資料

 雑誌・新聞は、その時々の新鮮な情報を手に入れるためにはとても重要な資料です。練馬区の図書館では雑誌・新聞を積極的に収集していますが、出版されているタイトル数から見れば、まだまだ充実が必要です。また、雑誌を保存している年数も限られているため、一定以上過去に出版されたものについては、都立図書館や比較的長期に保存している他の二三区立図書館に頼っているのが現状です。
 改革によって生み出された資料費の増加分を有効に活用し、各館で収集しているタイトルの調整をより一層すすめながら、以下のとおり充実をはかっていきます。

1 専門的な雑誌・業界紙や外国語新聞などについて充実していきます
 各図書館で収集しているタイトルを調整しながら、全体としてタイトル数を増やしていきます。外国語の新聞についてはダイジェスト版ではなく、実際に現地で発行されている新聞の収集も検討します。

2 保存に関するネットワーク作りを進めていきます
 二三区、あるいはそれ以外の自治体も含めた雑誌の保存に関するネットワーク作りを、練馬区として積極的に進めていきます。そのために、練馬区でも長期に保存する雑誌のタイトル数を現在よりも増やしていきます。

3 保存スペースを有効に活用していきます
 上記を実現するためには、将来的には大規模な書庫が必要です。しかし、すぐに実現することは難しいため、現在ある保存スペースを有効に活用し、長期保存に向けた体制を作っていきます。

4 検索のためのデータを充実します
 どの新聞(雑誌)にどんな記事が載っていたのか検索出来ると、保存している新聞・雑誌をより有効に活用することが出来ます。CD-ROMやオンラインデータベースによる、雑誌・新聞の記事検索を活用できる体制をめざします。また、所蔵している雑誌の記事データについても、より充実していきます。

5 外国語雑誌・新聞を充実します
 外国語で書かれた雑誌や新聞は、練馬区に暮らす外国の人々にとっても大事な情報源となります。多文化サービスとも連携しながら、充実していきます。


4-3 視聴覚資料

1 幅広い収集を心がけます
 利用者の多種多様な要望に応えられるように、ジャンルにとらわれない幅広い収集をしていきます。また、高価なシリーズものや、貴重な全集なども、積極的に収集していきます。
 痛みの激しい資料については、定期的な買い替えをしていきます。

2 資料の保存にも力を入れます
 収集と同様に保存に力をいれ、品物の入れ替わりの早いレンタル店などとの差別化をはかります。また、廃盤などで入手困難なものや区内に一点しかないものなどは、保存担当館を決め確実に保存していきます。
 映像資料については、保存面を考慮し、新しい媒体での収集・保存も視野にいれていきます。

3 資料データを充実し、レファレンスへの対応もレベルアップします
 全曲入力など資料に関するデータを充実させ、利用者にたくさんの情報を提供できるようにしていきます。全館の担当職員間での情報交換を密にし、利用者からの資料相談などに迅速丁寧な対応をしていきます。

4-4 地域・行政資料・ビジネス支援

 地域の情報集積センターとしての図書館をめざします。また、分野ごとに重点的に資料の収集と保存を行う「重点館」を設置します。さらに、ビジネス支援サービスをスタートします。

1 地域(図書館周辺エリア)の情報を収集し、公開します
 町内会、自治会、サークル、グループ、ボランティア等の住民団体や地区区民館、児童館等の公共施設、学校(クラブ活動を含む)などのお知らせやニュースを収集、掲示します。また必要なものは保存していきます。そのために、住民の皆さんとの日頃からの交流を積極的に行います。

2 歴史的・文化的資料の収集・保存を徹底的におこないます(重点館 石神井図書館)
 行政で出されるもののみならず、民間で出されている資料も、もれなく収集し永年保存をします。練馬区が舞台の文学作品や練馬区の歴史に関連する資料もなるべく収集していきます。
 収集した資料に関しては、件名検索が出来るなどの目録のデータベース化につとめます。
 また、郷土資料室との協力や、郷土史研究会や地域の研究者などとの交流を行い、共同して講演会などを行っていきます。

3 行政資料の徹底的収集を行います(重点館 練馬図書館)
 練馬区及びその関連団体の発行物は、その刊行形態にかかわらずすべて収集するようにします。そのために、納本制度の導入をはかります。また東京都及び比較を必要とするような他の区市の行政資料も収集していきます。
 各会派や議員の区政報告や選挙公報なども収集保存するとともに、区の議員や職員の調査にも資料提供できるようにしていきます。
 専用カウンター・専用インターネット端末を設置するとともに、情報公開室との協力や、区の各セクションとの交流が出来るよう、幅広い行政経験を持った、区政に通じた職員を配置します。

4 ビジネス支援を行います(重点館 光が丘図書館)
 就労支援を行います。就職情報(就職情報誌、ハローワークの案内等)やキャリアアップのための講座やスクールの案内情報、資格に関する情報などを提供します。またそのために、ハローワーク・労政事務所との協力を行っていきます。
 起業支援をおこないます。商工関係のセクション・商工会議所などとの協力により、起業情報、行政からの助成情報などを提供します。また商業データベースの一般開放をはかっていきます。

4-5 レファレンス・サービス

 図書館の機能は、単に資料を収集・保存し、それを貸出手続によって利用者に受け渡す、という狭い範囲にとどまるものではありません。
 収集・保存した資料を、それを必要とするすべての利用者に提供する、逆にすべての利用者を、それぞれの方が必要とする資料(情報)に到達できるようお手伝いをする、という人的なサービスがその側面を支えています。
 それぞれの必要性に応じて、資料と利用者とを結ぶ、このような人的サービスを図書館では「レファレンス・サービス(Reference Service)」と呼んでいます。
 レファレンス・サービスは、日本語では「参考調査業務」とも訳されますが、私たちは、調査・研究に限らず、図書館に「何か」を求めているすべての利用者が、必要な資料(情報)に接し、それを入手するまで、あらゆる形で支援する仕事として、このレファレンス・サービスを位置づけ、より一層の充実をはかります。

1 レファレンス・サービスに組織的に取り組みます
 光が丘図書館に担当部署を設置し、全館のとりまとめ、各図書館職員への研修、全館的な参考調査資料の収集を行います。
 一方、各図書館にもレファレンス担当責任者を置き、各館での受付体制をつくるとともに、中心館の担当部署との連携をはかります。
 各サービス(児童、ヤングアダルトサービス、雑誌・新聞、視聴覚資料、地域資料、障害者サービス、多文化サービス等)の担当の中にもレファレンス担当を置き、より専門的なレファレンスに対応します。

2 資料とデータを充実させ、調査研究のための「資産」づくりにつとめます
 予算の中にレファレンス資料購入分を確保し、様々な調査・研究に役立つ資料を揃えます。
 過去から現在に至るまで図書館に蓄積された資料データを、単に所蔵情報としてだけでなく、データそのものとして重視します。特にインターネットや検索用端末から利用者自身で検索できるデータとしての精度を上げるために、細目情報(全集の内容、雑誌記事、目次情報、独自の主題検索情報〔キーワード〕など)を充実させ、同時に使いやすい検索システムの開発も手がけます。

3 「相談しやすい図書館」をめざします
 受付方法を拡大し、直接来館のほか、電話(専用番号)、郵便、Eメール等による相談にも対応できるようにします。
 フロアに資料相談を専門に受け付ける窓口や担当職員を置き、相談しやすい環境をつくります。
 利用方法やサービス内容を周知して、レファレンス・サービスが「身近なサービス」「使いやすいサービス」となるようつとめます。そのための案内は、従来の館内掲示や配布物のほかに図書館ホームページを利用して、効果的なPRを工夫します。

4 「くらしに役立つ図書館」をめざし、関係機関と連携します
 資料に関するあらゆる質問や相談に対応できるように、他組織、他自治体、他の関連機関と連携し、情報提供・問題解決能力の向上をはかります。
 調査の協力関係を結ぶだけでなく、各組織・機関に蓄積された情報の共有化と継続化を求めて働きかけを行います

4-6 児童サービス

 読書は子どもの知的、情緒的、精神的発達に大きな役割をはたします。図書館は、子どもたちが、本の楽しさを知り、読書を通して人生をより深く生きる力を身につけることができるよう、子どもと本との幸福な出会いを助け、子どもの読書環境の充実をはからなくてはなりません。
 そのために、児童サービスを担当する職員が、経験と知識を積み、それを継承していけるような体制の改革と、児童サービスのよりいっそうの充実をめざします。

1 光が丘図書館に「子ども読書支援センター」を設置し、全館的なサービス体制の確立をめざします
 子ども読書支援センターは、練馬区立図書館の児童サービスの中心として、地域文庫、学校など子どもの読書にかかわる各種団体との交流につとめます。また、図書館職員、その他子どもと読書に関わる人への講座・研修等も充実させていきます。

2 児童資料費を増額し、魅力ある蔵書を確立します
 資料費を増額し、新刊だけでなく、長く読み継がれた基本図書の定期的な買い替えや複本購入、計画的な保存につとめ、子どもと本との豊かな出会いを保障できる、魅力ある蔵書構成を確立します。
 学校の調べ学習や総合的な学習、読書指導をバックアップできるように、学校等への団体貸出用蔵書の購入をすすめていきます。また、資料が速やかに提供されるために、図書館と学校または学校同士を結ぶ、配本のシステムを作ります。

3 経験ある児童担当職員を配置し、各館児童サービスのいっそうの充実をはかります
 各館の児童サービス担当には、経験のある職員を配置します。児童サービス担当職員は児童分科会や支援センターの開催する講座・研修等に参加し、知識と経験の蓄積、継承につとめ、おはなし会、お楽しみ会などの各種行事、読書案内や調べ学習の手助けなど、各館の児童サービスをよりいっそう充実します。
 子ども向けの主題検索や件名検索を充実し、調べ学習や総合的な学習のためのレファレンスや資料提供に速やかに応えられるようにします。

4 学校等と連携し、ブックトーク、学校訪問、図書館見学等を積極的に実施します
 練馬区の子どもたちに本の楽しさと、図書館について広く知ってもらえるよう、計画的、積極的にブックトーク、学校訪問や図書館見学を実施します。また、学校の先生方との協議会等で情報交換を行い、限られた予算を有効活用するため、学校図書館との蔵書構成の調整などをしながら、必要とされる資料の購入をすすめていきます。

5 地域文庫、学校開放図書館など子どもと読書にかかわる方との連携、協力、交流をすすめます
 地域で、子どもと読書に関わる活動をしている様々な立場の方々との交流・連携・協力を深め、練馬の子どもたちのために協働の事業をすすめるとともに、子どもたちの読書環境の充実につとめて行きます。

6 ブックスタート・乳幼児サービスを充実します
 図書館は、保健相談所、地域のボランティアとの連携のもと、ブックスタート事業を行い、保護者が絵本を通して赤ちゃんとかけがえのない時間をもてるような場所を提供していきます。
 また図書館では、乳幼児向けお話し会、わらべうたの会など、赤ちゃんと保護者が一緒に美しい言葉の世界を楽しむ事で、自然に本の世界に入っていけるような、乳幼児向けサービスを企画していきます。

4-7 ヤングアダルト(YA)サービス

 ヤングアダルト(以下YAと表記)とは、概ね一二歳から一八歳までの利用者層を言います。児童資料や一般資料ではカバーしきれないニーズを持つ年代であり、それに適応したサービスが求められています。すでに充実したYAサービスを行っている館もありますが、これからは全館的にYAサービスを向上させていきます。

1 YA世代により親しんでもらえる図書館にしていきます
 地域に密着した区立施設として、YA世代が集えるような図書館を目指します。運営にはYA世代の利用者から参加を募り、職員と一緒に魅力的なYAコーナーを作り上げていきます。
 YA世代の交流支援として、落書きノートや伝言板等を全館に設置します。また、本に親しんでもらうために、YA向け図書館利用案内や、おすすめ本のリストを作成し掲示・配布していきます。
 利用者参加型企画として、イラストコンテストやYAミーティング(利用者懇談会)などのイベントを全館的に実施していきます。

2 YA資料を充実します
 YA世代にとって、読んでみたくなる本がおいてある図書館、必要な本が揃っている図書館にしていきます。そのために、一六年度より設置されたYA担当者会の機能を強化していきます。
 今まで各館の判断で行われてきた購入図書の選定方法を改め、全館的な計画に基づいた収集・保存を行っていきます。また、練馬区として収集すべきYA資料とは何か、ということを再検討し、明確にして公表します。
 また、一般資料費によって購入されてきたYA資料の予算を独立させます。これにより、今まで以上に主体的な資料選定に基づいた蔵書構成をめざします。

3 学校支援を進めます
 光が丘図書館に「子ども読書支援センター」を設置し、団体窓口を一本化します。また、年間スケジュールに基づいた運営を行うことで、より多くの学校のニーズに応えていきます。
 ブックトークや本の探し方講座などをより多くの学校で実施します。実現にあたっては「子ども読書支援センター」内にチームを設置し、区内の学校を訪問していきます。
 また、授業に役立てる資料を学校対応の団体資料として揃えていきます。

4-8 障害者サービス

 経験豊富で意欲にあふれた専任スタッフによるきめ細かい障害者サービスをめざします。

1 図書館への来館が困難な方に施設訪問・宅配のサービスを実施します
 病院や高齢者・障害者施設を訪問し、貸出・朗読のサービスを行います。また、在宅の高齢者・障害者の方には宅配サービスを行います。

2 視覚に障害のある方へのサービスを更に充実します
 様々な分野の本、雑誌等を音訳・点訳できるよう、音訳者・点訳者への講習を充実させ、レベルの向上をはかります。
 個々の利用者が必要とするあらゆる情報を、的確かつ速やかに音訳・点訳・拡大して提供する、プライベートサービスを充実させます。
 対面朗読のご要望に常に対応出来るよう、講習会を開催して朗読者を増員します。当日の予約にも出来る限り対応します。
 録音資料のデジタル化(デイジー録音)を進めます。点字資料のフロッピー貸出も行います。

3 聴覚に障害のある方が気軽に利用できる図書館をめざします
 手話の出来るスタッフを増やし、気軽にご相談いただける図書館にします。また、Eメール・FAXを利用したレファレンス・サービスを行います。さらに、字幕付映像資料(ビデオ)の積極的な収集につとめます。

4 障害を持つ子供たちに図書館の楽しさを知ってもらう機会を増やします
 障害児をもつ保護者の方々が、親子で気兼ねなく利用できる図書館にします。視覚・聴覚に障害のある子供たちも、楽しく参加できるお話し会などの行事を行います。布の絵本・さわる絵本などのボランティアを養成し、資料をさらに充実させます。
 また、盲・ろう・養護学校・障害児学級・障害児をもつ親の会と交流し、図書館との連携を進めます。

5 障害者サービスのセンター機能を光が丘図書館に集中します
 上記のサービスを効率よく実施するために、録音・点字資料の作製・貸出は、光が丘図書館で集中して行います。また、スタッフは障害者サービスの専任とします。各館で障害者と接する際の接遇マニュアルを作成し、講習を充実させます。また、宅配サービスを実現するための車両についても光が丘図書館に配置します。

4-9 多文化サービス

 練馬区立図書館では現在、友好都市イプスウィッチからの寄贈を含め、一万冊以上の外国語図書を所蔵していますが、PR不足や検索の困難さのためごく一部しか利用されていません。また、日本語の使えない利用者にとっては、利用案内や書誌データが不備なため、本来言葉の壁を越えて楽しめる音楽のCDさえ満足に選べないのが現状です。これらの問題点を洗い出し、全館をあげて改善に取り組みます。業務内容によっては、外国語を使用してサービスできる専門職員やボランティアの活用なども積極的に検討します。多文化サービスを「ことばの問題」から生ずる図書館利用への障害を取り除くサービスと位置づけて充実していきます。

1 ことばの壁に負けない接し方を心がけます
 公共サービスに携わる職員として、たとえ言葉の壁があっても相手を尊重して接するための工夫は可能です。その心構えやノウハウを、新任研修等を通じて全職員に徹底します。

2 お知らせや利用の案内を改善します
 全館の館内表示等を多文化サービス向上に向けて改善します。
 ホームページを改善し、必要な案内部分をボタンによって日本語/英語/中国語/韓国語の四カ国語に切替えられるようにします。これにより、各館に来館した日本語の使えない利用者に対し、職員が適切な部分を指さしてより詳しい案内をすることも可能になります。
 庁舎内の外国人登録窓口と連携して、新規登録や利用案内のサービスを提供できる体制をめざします。

3 資料データの多言語化に取り組みます
 原語の綴りを入力することで、タイトルや著者・演奏者名などが検索ができるよう、CDを中心に資料のデータ内容を整備します。これには人手と、外国語の知識も必要になるので、適切な業者への外注や委託も積極的に検討します。
 データ内容とホームページが充分に整備されるまでの代替サービスとして、外国語図書については言語別にプリントアウトしたカタログを作成し、各館に置きます。

4 「多言語レファレンスセンター」を設置します
 ホームページで個人が検索できるレベル以上の資料探しや、調べものについてお手伝い出来るよう、区内に一か所「多言語レファレンスセンター」を設置し、おもな外国語を使ってサービスのできる職員を配置して、各館から電話等で相談を引き継げるようにします。この業務に適格な有償ボランティアなどの活用も積極的に検討します。

5 フィードバックと多文化交流の推進につとめます
 多文化サービスを利用される方が多い館を中心に、利用者懇談会や利用者参加型の行事を企画し、利用者のニーズを把握する努力を続けます。また、地域での多文化交流を推進します。

6 適切な職員配置につとめます
 多文化サービス担当職員を全館に配置し、連絡・協力しながら区全体でのサービスの改善につとめます。また全館での利用者のニーズを把握することで、偏りのない計画的な資料収集をおこないます。

5●職員体制と組織の改革


 すでに清掃や建物・設備の保守などの維持管理業務や資料の装備、データ作成などは委託されています。また現在職員が行っている業務にも、委託できるものがないとは言えません。しかし先にも述べたように現在他の区で行われているカウンター業務委託は、行うべきでないと考えます。その問題点をあげるとつぎのとおりです。

(1)利用者と図書館の接点であるカウンターが委託されると、利用者の声や要望が図書館に届きづらくなり、運営やサービス内容への反映ができなくなる。
(2)本来一続きである図書館業務を無理に分離することにより、それぞれの業務が円滑に遂行できなくなる。
(3)委託は単年度契約であり、入札等で毎年業者が変わることもある。また給与などの労働条件の低さから働く人が定着しづらい。そのためそれぞれの館の資料と利用者に精通した職員が育たなくなる。
(4)利用者の秘密、プライバシーの保護が保障できない。

 わたしたちのプランの実行に最も必要であるのは、図書館の専門性のある職員が長期的に働き続けられることです。図書館学の知識や理論は当然必要なことですが、それを活かしていくためには現場における実践が必要です。選書やレファレンスを行っていくためには、配架の繰り返しによって蔵書を知り、カウンター業務の繰り返しによって利用者の要求を知ることが必要となってきます。そのように資料と利用者に精通した職員がいてこそ、様々な業務を効果的に行っていくことが出来るのです。
 一部の専門的業務をアウトソーシングすることは可能ですが、職員が図書館をトータルに見ていく視点を養うためには、様々な業務に直接携わっていくことが必要です。さらには地域を知り地域に溶け込んでいく地方自治体の行政職員としての役割も求められているのです。
 現在練馬区の図書館には一五一名の常勤職員と六四名の図書館協力員、それに一〇名の再任用再雇用職員がいます。そのうち常勤職員は図書館の専門職員ではなく、事務職員であり他の部署との間で五年程度での異動があります。なかには司書資格を持ち、また長年図書館で働いてきた職員も一部にはいますが、しだいに異動が厳格に行われその数を減らしています。司書職制度が必要なのかもしれませんが、二三区にその制度はなく一区のみでそれを作っていくことも困難です。
 一方非常勤職員である図書館協力員は、実質的な専門職員であり、その多くが司書資格を持ち、一年雇用でありながらも十年以上の経験を積む人もいます。その名称から、常勤職員の補助的な仕事をしていると思われがちですが、常勤職員と肩を並べて図書館事業のサービス向上に努めています。しかしその賃金をはじめ労働条件は低く、充分にそれだけで生活できるとは言い難いものがあります。
 さらに民間委託ではもっと労働条件が低く、ある区の委託において一館二〜三名の専門職であるフルタイムのチーフクラスでも、月給一八〜二〇万円と図書館協力員と同じ程度であり、それ以外は時給八〇〇〜一〇〇〇円程度の賃金です。しかも多くの業者の参入と図書館勤務希望者の増加で、賃金はさらなる下降傾向にあります。さらに継続雇用の保証もなく、委託三年目のある区では業者が変わらないにもかかわらず、そこで働く人はすでに三分の二が入れ替わっているということです。これではいくら専門的な職員であっても、その能力を発揮する条件を与えられているとはとてもいえません。
 わたしたちは、生活できる賃金と労働条件を確保した、働き続けられる専門職の非常勤制度を提案します。

1 現在の図書館協力員に替わる新しい専門非常勤制度を創設します
 地方公務員法第一七条に基づく一般職の非常勤職員制度を創設し、現在の図書館協力員を吸収するとともに、司書資格や経験のある人材を募集します。また現在より職務範囲と責任が拡大するのにともない、その報酬を現在の一九万五〇〇〇円より三三パーセント程度引き上げます。

2 事業部門のサービスの主力を事務職常勤職員との連携のもとに、専門職の非常勤職員が担います。それによって常勤職員を七六名縮減し、非常勤職員を一一六名増やします
 常勤職員と非常勤職員との連携のもとで図書館事業を行っていきます。館間異動による常勤職員のキャリアアップに努めます。
◎常勤職員(再任用・再雇用含む)の職務…事業部門全般のほか、庶務、施設や機械の維持管理、予算、企画、政策策定、苦情処理、金銭会計、図書館計画、ボランティアのコーディネイト等。
◎非常勤職員の職務…金銭会計を除く事業部門全般。

3 一つの係としては大きすぎる光が丘図書館事業係を分割し、事業第一係と事業第二係とします。光が丘図書館の事業のみならず、全館の事業の総括を行います
◎第一係…一般資料、図書購入、装備、予約、レファレンス、地域・行政資料等
◎第二係…児童、青少年、障害者、AV、新聞・雑誌、多文化等、子ども読書支援センター担当
 光が丘図書館のカウンター、フロアワークは両係合同で行います。

4 資料係を廃止し、管理係にシステム担当主査を置きます(職員もう一名)
 資料係の業務のうち、共同選書など資料部門は新設される事業第一係に吸収します。

5 障害者サービスは他の業務に比べその独立性および専任性が強いため、ボランティアのコーディネイトを含めNPO委託を検討します

6●現在の予算


 現在の予算(二〇〇四年度)

 図書館の現在の予算は次のようになっています。

◎人件費[七二・一%]
 常勤職員(給料+手当+共済費、一五一人)…一三億〇九〇九万円
 再雇用員(報酬+社会保険料、一〇人)…二九六二万円
 図書館協力員(報酬+社会保険料、六四人)…一億九二三二万円
 臨時職員(賃金+社会保険料)…八九三万円
計…一五億三九九六万円
(再任用は再雇用に含めて計算、社会保険料には児童手当負担金を含む)

◎一般事務費(事務用品などの購入費)[〇・二%]…三五七万円
◎維持管理費(光熱水費、補修費など施設の維持のための経費)[一八・〇%]…三億八四七〇万円
◎各種事業経費(資料の購入などサービスを行うための経費)[九・七%]…二億〇七八六万円
(うち資料購入費[七・六%]一億六一四八万円)
●合計[一〇〇%]…二一億三六〇九万円(各項目一万円以下四捨五入)

 人件費は全予算の約七割をしめ、なかでも常勤職員人件費だけで六割を超します。臨時職員を除く各職員別の人件費単価は次のとおりです。

◎常勤職員…八六七万円
◎再雇用員…二九六万円
◎図書館協力員…三〇〇万円
(常勤職員は週五日勤務、再雇用、協力員は週四日勤務)

 一方事業経費、ことに資料購入費は財政難の影響を受けて毎年減り続け、七年前には二億二〇〇〇万円ほどあったのが、六〇〇〇万円も減っています。ことに図書=四〇〇〇万円、CD=一二〇〇万円、雑誌=二四〇万円などで大幅な削減が目立ち、蔵書構成やリクエスト・サービスへの影響も大きくなって来ています。

7●改革後の予算


 わたしたちはこのように予算を組み替えます。

◎人件費[六六・〇%]
 常勤職員(給料+手当+共済費、七五人)…六億五〇二五万円
 非常勤職員(報酬+社会保険料、一九〇人)…七億六〇〇〇万円
計…一四億一〇二五万円(人件費単価…常勤職員八六七万円、非常勤職員四〇〇万円)

◎一般事務費[〇・二%]…四一〇万円(職員数の増大にともない増)
◎維持管理費[一八・九%]…四億〇三九三万円(開館日・開館時間の延長にともない五%増)
◎各種事業経費[一五・五%]…三億二〇九三万円(資料購入費、消耗品費及び装備委託料の大幅増[一四・九%]…三億一七七九万円)
(うち資料購入費[一二・〇%]…二億五五八〇万円)
●合計[一〇〇%]…二一億三六〇七万円

 開館日・開館時間を延長し、資料購入費を約六〇%、九四〇〇万円以上増やします。それに合わせて消耗品費と装備委託料を一五〇〇万円ほど増額します。
 資料購入費の内訳を下記に示しました。

◎図書…一億一八五六万円(現在)→一億九六八〇万円(改革後)
◎雑誌…一六一〇万円→二〇〇〇万円
◎新聞…九二二万円→一〇〇〇万円
◎CD…五〇八万円→一五〇〇万円
◎法規集…五八一万円→六〇〇万円
◎障害者用資料…三三六万円→四〇〇万円
◎その他の資料…三三五万円→四〇〇万円
●計…一億六一四八万円→二億五五八〇万円

【図表1 各館における職員配置数】

おわりに●わたしたちのめざす図書館とは


 練馬区の図書館は先にものべたとおり、図書館建設の住民運動をもとにして生まれ、その企画段階から住民参加で作られ運営されてきました。そのためにそれぞれの図書館が、地域に根づいた特色のある図書館となっています。
 憲法による国民の知る権利を保障する機関として、教育基本法に基づく社会教育施設として図書館法に沿って、区民にたいする資料提供を行ってきましたが、これも公として住民に与えるようなものではなく、住民の資料要求に出来る限り応えることを基本としてきました。
 このような歴史において図書館は、区民が一方的に啓蒙・教育されたり、消費者として税金によってサービスを購入したりというようなところではなく、自らが資料と情報の集積を使って、自分自身と地域の問題を解決していくのに必要な働きを行うところということが出来ると思います。
 そのような機関として練馬区立図書館はさらにいっそう地域の問題に取り組んでいきます。
 図書や雑誌、あるいはCDを読んだり、聞いたり、借りたりするばかりでなく、住民の集いや情報交換の場として、児童、青少年や高齢者が安心して過ごせる居場所として図書館はあります。
 区政や地域の問題を考えるための資料・情報を得たり活動する場として、生活の様々な困難に解決の糸口を得られる場として図書館はあります。
 働こうとする人、事業を立ち上げようとする人、あるいは今働いている人が、また地域でボランテイアやNPO活動を始めようという人が情報を得られる場として図書館はあります。
 日本語の読めない外国人が読書をし、情報を得る場として、外国の勉強をする人が生の資料や情報を知る場として図書館はあります。
 また図書館に来館できない障害者・高齢者や入院患者などの人々が読書をし、情報を知るために図書館は活動します。
 学校や保育園、幼稚園での授業や読書を応援するために図書館は活動します。
 住民(議員を含む)や区の職員がまちづくりを行っていくのに役立つために図書館はあります。
 練馬区の図書館の今までの歴史のうえに新しいページを開いていけるかどうかは、この実行にかかっていると信じています。ぜひわたしたちのプランをご支援ください。

PAGE TOP  ↑
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載されている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
ポットの社員によるもの、上記以外のものの著作権は株式会社スタジオ・ポットにあります。