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コーナー●その5この問題を考えた [2001-12-18]

●その5-18 
[01-12-18アップ]
松沢さんから
指摘されたことについて[3]

H

 

松沢様、お返事が遅くなりましてすいません。
ご回答ありがとうございます。
松沢さんと細かな点はほとんど同意見ですので、
おそらく違うだろうと思われる部分だけをお返事として書かせていただきたく思います。

最初に指摘していただいた部分ですが、
「その理由は多岐にわたります。最初にわかりやすいところから始めますけど、[「表現する側」は自分ができる範囲で、読む人を傷つけないように配慮した文章を書くように努力する]という考え方は、そもそもがあいまい極まりないものです」

これは、私もあいまいだと思っていて、
「したがって、H氏の考えは、これに同意する人が努力目標にする程度のものでしかなく、そうする人々を私は全然否定しないし、批判なんてしようがないですよ。ただ、第三者を批判する基準にはなり得ない。」

おそらく、努力目標でしかないだろうと私も思います。
ただ、私は「文脈を考慮する」というのも、けっこうあいまいなのではないかなぁと思っています。表現された文章も、解釈によってはいろいろな意味をもってしまいかねない場合もあると思います。肯定的に愛着を持って「ばけもの」呼ばわりすることもあるわけだし、文脈を考慮するといっても、「文章の主題が○○で、一連の文章の中で△△というタイプの述語の後で、××というタイプの形容詞が使われた文が出ていたら差別的な意味を持つ」みたいな「こういう文脈だったら差別的だ」というルールが明確になっているわけでもないように思います。

出版業界のことは詳しくしらないので、もし、文脈に関するルールが明確になっているようでしたらご指摘ください。

結局のところ、表現されたものには「著者の表現能力の限界」があるわけなので、著者が文章を書く際にできることって、個人個人が設定した努力目標に従って文章を作ることぐらいしかないように思います。

私が、先のメールで、(1)だけを書かずに(2)〜(7)を書いたのは、不当に傷つく人を減らすのに、(1)の段階でできることには限界があるのではないかなぁと思ったからです。
「傷つく人を減らす」というのは松沢さんには否定されてしまいましたが、私も傷つく人がいてもしょうがないと思いますし、完全になくすことはできないと思いますが、著者の負担にならない程度の努力で減らせるものなら、減らした方がいいんじゃないかなと私は考えています。

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これを差別の問題とするかどうかは私には正直よくわからないところがあります。少し前に差別について他の人と話したときに、「差別」の意味が人によって全然違うのだなぁと感じました。
私は「本人がある属性を持っているということだけを理由に、正当な理由なく一方的に他者から不利益(心情的なものも含めて)をこうむること」というニュアンスで差別という言葉を使うことが多いんですが、人によっては「歴史上人種差別から始まる流れのひとつで、公的機関による迫害や弾圧」と考えている人もいて、おそらくその人は、同性愛者などの話は「歴史的な流れに位置付けられていないので差別とは関係ない」と言うだろうなぁと思います。

ただ、差別的か否かは別にして、もし「本人がある属性を持っているということだけを理由に、正当な理由なく一方的に他者から不利益をこうむっている」のであって、それが多少の配慮で減らせるのであれば、私は減らした方が良いのではないかなぁと考えています。

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最後に念のためにお伝えしておきますが、個室13については、
「「個室13」をどうしても読めないH氏には、「読まないでいい」というしかない。批判するのであれば、できるだけ読んで欲しいのですけど、読めなかった旨を伝えていただければ十分であって、如何にH氏がそのことを不快に感じたところで、あるいは深く傷ついて自殺したところで、「知ったことではない」というのが私の立場です。」

これは十分に了解しています。
「読まない」という選択ができない状況にあるのならなんとかして欲しいと思いますが、個室13に関してはそれができると思いますので。

前にも書きましたが個室13については、それで松沢さんを批判するという意図ではなく、文脈を考慮するかしないかにかかわらず人によっては使って欲しくない言葉があることを示すために書きました。誤解を与えてしまったようでしたらすいません。

それでは失礼いたします。

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