【バージョン2について】
この文章をサイトに掲載したら、松沢さんがさっそく読んでくれたようです。
で、ひとつ指摘されました。
すこたん企画は「伝説のオカマ 愛欲と反逆に燃えたぎる」というタイトルをつけた編集部に抗議したのだ、といったことです。
その通りです。
さっそく、僕のこの文章の最後に、追加します。
ですから、バージョン2ということにします。
【最初にアップしたバージョン】
やっぱり『「伝説のオカマ」は差別か』どうか、差別ってなんだ、などについての自分の考えを明らかにしたいと思いました。
もちろん、このサイトをつくっているからではあります。
でも、それだけでなく、このことはずっと僕の中にあったテーマだったからでもあります。
今回は、とりあえず僕の考えの要点を、ともかく書き出してみました。
第一に、差別ってなんなのかってことです。
ある基準で人間を区分けしてグループにして、丸ごとキラっちゃうことではないかな、って思ってます。
で、ある基準で人間を区分けするってコトは、しょうがないことだと。
グループにしてしまうことも、半分ぐらいはしょうがないことだけど、とっても危ないことなんで充分に注意すべき。
第二に、じゃ、あることが差別かどうかを、実際に判断するのは誰かってことです。
これは、「みんな」って思うしかないんじゃないか。
よく「踏まれたもの痛みは踏まれたものにしかわからない」っていうけど、これが今日の差別をめぐる問題の最大の誤りだと思ってる。
被差別者がうけた不利益の原因を機械的に差別にしてしまうことがあると思うんですが、これも気をつけなければならないポイント。
第三に、じゃ差別をなくすためにどうすることができるのか。
いろんな方策を立てなければ、差別を減らすことはできないと思うのですが、その大元の大元は、差別された人が「なにそれ? ばっかじゃないの。それで私をへこましたつもりなの」って思えちゃう、言えちゃう状況をつくることだと思うのです。
さてさて、メディアにおける差別と差別表現の問題をどう考えるか、です。
僕が『週刊金曜日』の編集長だったらどう対応するかな、っていうことで考えをまとめてみます。
まず第一に、抗議をうけたらどう対応するか、です。
僕は「じゃ、著者に連絡とって場を用意しますから、抗議は直接、著者にどうぞ」っていう意味のコトをいうと思います。
この記事は及川健二さんというライターの署名原稿ですから、著作権はもちろん、責任も著者にあると思ってます。
で、逆に言えば、常日頃から署名原稿に対しては、編集者としての意見などは目一杯いいますが、最後の判断は任せます。直す・直さないの最終決定権は著者にあると思うからです。
もちろん、その本や雑誌の基本的な狙いと大きくかけ離れていたりすれば、掲載しないという対処をすることもありだとは思います(その場合、原稿料を支払う・支払わないは、いま考えをまとめられてませんが)。
しかし、ただ知らんぷりするということではないですよ。その抗議の場には必ず同席します。
第二に抗議に対して、どう答えるかです。
もし、著者が「たしかに指摘のとおり、詫びたい」ということになったら、そのお詫びと抗議の内容を掲載します。
編集部としての、編集長として意見も掲載するかもしれません。
また、著者が「抗議には納得できない」となったら、その抗議をした人に、いかにその記事は差別なのかということを書いてもらって掲載します。
最後は読んでくれている人に判断してもらう、ということしかないと思ってます。
で、これで、抗議した人が納得しない場合にどうするのか?
どうしようもありません。考え方がすりあわなかったんだから。
その記事が差別かどうかを判断するのは「みんな」でしかないと思うからです。
この場合の「みんな」は読んでくれている人、です。もちろん、抗議した人、された人(著者・編集部)も含んでいるとおもいますが。
【追加部分】*この追加部分を含んでバージョン2とします。
すこたん企画の抗議は、[タイトルに「伝説のオカマ」を使う必要があったのか]でした。
このタイトルは筆者の及川健二さんが、仮につけてきたものだったそうです。それを編集部が採用した、つまり、編集部がつけたということです。ちなみに、[内容に関係なくタイトルだけが一人歩きすることも考えられるので、編集担当者は表紙タイトルと目次から「伝説のオカマ」をはずす]ことにしたのも編集部の判断だったそうです。
で、このタイトルをつけた編集部として抗議を受けたとしたなら、どのように答えるのか? ということをもう一度考えてみます。
第一に、その理由と考えを聞く場をつくります。
第二に、その抗議がもっとだと考えたら、抗議の内容と、編集部の考え方・お詫びを掲載します。
また、僕自身が抗議に納得できないと考えたら、その抗議をした人に、いかにその記事は差別なのかということを書いてもらって掲載します。
さて、じゃすこたん企画の今回の抗議をどう思うかです。
それは、引き続き書いて、あらためて投稿するつもりです。
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