テーマ:誰がためにPDFの鐘は鳴るやと〜電子文書の夜明けを待つ者へ
日本語の文字と組版を考える会の第10回公開セミナーでは、日本語フォントをテーマとして採り上げた。セミナーの中で、これまでのDTP行程が、出力の部分でフォントやアプリケーションに束縛されている状況が明らかになった。
AdobeAcrobat4.0の登場で、日本語フォントを埋め込んだPDFの作成を実現したが、フォントを埋め込んだPDFを出力の最終データ形式とした作業行程が確立すれば、われわれは過去のDTPの諸問題から解放されるのだろうか。
今回の公開セミナーでは、PDFは誰がために立ち現れたのか、この新しい技術とどう向き合い、どう生かして行けばよいのか。各自が考える手がかりを探りたい。
講師:井上 務(PDFイニシアティブジャパン代表)
植村八潮(東京電機大学出版局編集者)
デモ:萩野、瀬之口(日本語の文字と組版を考える会)
日時:1999年7月18日(日)12:00開場、12:30-16:30
会場:シニアワーク東京(地下2階講堂)
東京都千代田区飯田橋3-10-3(JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩6分)
会費:2,000円
人数:250名
申込方法:「日本語の文字と組版を考える会」ホームページから
(http://www.pot.co.jp/moji/index.html)
■セミナー内容
1)PDF作成の実際〜フォント埋め込みを中心に
デモ:萩野、瀬之口
一口にPDFといっても応用範囲が広く、認識もまちまちである。講師の方々
のお話を聞く前に、お話のポイントとなる部分について、デモンストーレー
ションを行う。フォントの埋め込みに付いてのお浚い、PDF作成の基本的な
操作、出力の実際について簡単に説明する。
2)PDFの可能性と突きつけられる問題点 講師:井上務
PDFは、印刷物と電子文書の両方の特性を持つ有望なファイルフォーマット
である。我々はこのすばらしい技術を如何に受け止め、生かして行けばよい
のか。技術とその裏側にある問題について考える。
3)思考を固定する作業の中で〜PDFが出版にもたらす意味 講師:植村八潮
著者の思考を紙に固定し発信することが、従来からの出版であるならば、電
子文書が発達する中で出版には何が求められて行くのだろうか。PDF関連の
本を出版する中で感じたことを中心に、PDFが出版にもたらす意味について
考えてみる。
4)ディスカッション
井上務、植村八潮、萩野生政、瀬之口章一郎、他を予定
■講師
井上 務[INOUE, Tsutomu]
PDFイニシアティブジャパン代表/PDFメーリングリスト「PDFml−J」主宰
1962年8月鹿児島県生まれ。制作会社、印刷会社でMacをメインに欧文中心の
DTPシステムの構築、運営、オペレーティングを担当。PDF、AdobeAcrobat
に出会い、PDF関連業務をトータルでサポートするPDFサービス・ビューロー
を開始。1998年にPDFイニシアティブジャパンを設立。PDF関連のコンサル
ティング、執筆活動を行っている。
植村八潮[UEMURA, Yashio]
東京電機大学出版局/編集者 JIS符号化文字集合調査委員会委員
1956年千葉県生まれ。「出版の志は,デジタル出版でこそ生かされる」との
考えから,少部数学術専門出版とネットワークの今後について発言を続けてい
る。ネットワーク出版に関する研究会メーリングリスト「PPNet
(旧NetPub)」にも参加している。
■デモンストレーター
萩野生政[HAGINO, Kazumasa]
エヌフォー・メディア研究所/日本語の文字と組版を考える会世話人
1966年愛知県生まれ。DTPの初期に出力オペレータを経験。その後、フォン
トベンダーでフォントの開発に携わっている。第10回セミナー「日本語フォ
ントを知る」で講師を担当するなどフォント関連の活動、執筆を行っている。
瀬之口章一郎[SENOKUCHI, Shoichiro]
編集者/日本語の文字と組版を考える会Web担当
1971年10月東京都生まれ。デザイン・DTP雑誌で主にプリプレス系の連載を
担当。最近もPDF関連の記事を担当。今回はWindowsでのPDF運用について
説明を担当する
■アンケート&質問募集
PDFについての質問をお寄せください。
お寄せいただく際に、以下の事項をあわせてお送りください。
お名前:(匿名希望の方はその旨お書きください)
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電 話: ファクシミリ:
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ご使用のOS:MacOS(ver )/Windows3.1・95・98・NT
Acrobat使用経験:無し・Acrobat(ver )・
AcrobatReader(ver )
PDF活用分野:ビジネス文書管理・マニュアル・プレゼンテーション
DTP・校正・その他( )
E-Mail宛先は、moji@pot.co.jp です。
※アンケート受付は締め切りました
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