ポット出版

児童ポルノ制定時、これを進める勢力は、「日本は児童ポルノ大国」「世界最大の児童ポルノ輸出国」といった言い方をしてきたわけですが、これはどうも怪しい。どこにもその元データがないのです。

それどころか、こんな記事があります。

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増加する児童ポルノサイト、日本はワースト8位

2004年1月21日

　最も児童ポルノサイトが多かったホストは、ブラジルのテラ・ライコス社(1195件)。ワースト2位は米国のホスト会社、ブルー・グラビティ・コミュニケーションズ社(923件)で、積極的に受け入れているため悪質という。日本のプロバイダー、ホスト会社はブラックリストに登場しなかった。

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この数値が情報の発信源とイコールではないにしても、日本がワースト1位であるかのような言い方は限りなく怪しい。

いち早く児童ポルノの所持を禁止したアメリカはダントツの世界一位の児童ポルノ大国です。2位の約8倍、日本の60倍(!)以上。

つまり、法律の規制は効果がない可能性を示唆しています。むしろ、ここからは児童ポルノの無闇な規制は、その欲望を高める可能性を示唆しているとも言えます。実際のところ、どうなのかわからないですけど、単純所持の禁止がそうも効果的であると言うのであれば、「逆だろ」と言った方がはるかに説得力があります。数字はそう語っている。

今回の改正でもまた「海外では〜」といった怪しい話を語っている人たちが多数います。

怪しいアグネス・チャンは、怪しい団体・日本ユニセフ協会のサイトでこんなことを言ってます。

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1980年代後半からは、子どもポルノの頒布または頒布を目的とした所持だけでなく、単純に子どもポルノを所持することも米国や英国では違法となりました。90年代には、デンマーク、オランダ、オーストラリア、スウェーデンなどの先進諸国で単純所持を禁止するための法改正が行われています。

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では、そのアメリカで、効果抜群のはずの単純所持を禁じているのに、いっこうに児童ポルノが減らない理由を説明せよ。その効果がまったく期待できない単純所持禁止が、日本においては抜群の効果を発揮する理由を説明せよ、おっかの上。

売防法制定時にも、「売春を処罰していない国は先進国で日本だけ」という言い方がよくなされていましたが(もちろんリアルタイムには知らないですよ)、これは正しくありませんでした。なのに、まんまと嘘つき婦人議員やキリスト教団体に国民は騙されてしまってました。

アメリカでは合法の州が当時も今もあります。処罰している州もあればしていない州もあるというのが正しい(後者がほとんどであるにせよ)。それで言えば日本でも各種の条例がすでにあったのですから、「売春を処罰している国」としてカウントしてよかったわけです。

また、道交法などによる街娼の規制しかなかった国、管理売春のみを取り締まっていた国もあり、この点で言っても、日本では性病予防法で街娼の狩り込みが可能になっていたのですし、勅令九号によって管理売春は規制されてました。

どうも今回の「単純所持を禁じてはないのは、G8で日本とロシアだけ」という言い方にもごまかしがありそうな気がしてなりません。どこにどうごまかしがあるのか。

続く。