.book(ドットブック)版 【電子書籍版】昭和が終わる頃、僕たちはライターになった
希望小売価格:950円 + 税 (この商品は非再販商品です)
ISBN978-4-7808-5050-5 C0095
電子書籍
[2011年04月刊行]
ブックデザイン 大原真理子
内容紹介
北尾トロ=“伊藤ちゃん”と下関マグロ=“まっさん”の20代。
金なし。定職なし。でも時間だけは腐るほどあった、1983〜88年のあの頃。
ライターになってはみたけど、気分は悶々、未来は不透明だった──。
当時のライター・出版業界の気分から、おかしなペンネームの由来までわかる、ふたりの原点を振り返った青春ボンクラエッセイ。
目次
まえがき 下関マグロ
◎第1章 出版業界に転がり込んだ
1983年3月〜1984年8月
●トロ編
序章
編集者になれるとはとても思えない
離れがたきナナオ設計
スカスカのアドレス帳
イシノマキの過酷な支払いシステム
フリーライターの名刺をつくってみた
フリーライター初仕事と居候生活
●マグロ編
序章
就職活動は大学を卒業してから
スワッピング雑誌を発行する出版社へ就職
フリーライターって素敵な職業かも
名刺をつくればライターになれるというけれど
編集プロダクション「イシノマキ」は天国か地獄か
小さな広告代理店に入社した
◎第2章 かくも長き助走
1984年8月〜1985年3月
●トロ編
借金して吉祥寺に引っ越した
四谷の間借り事務所に通い始めた
ほろ苦い焼き鳥の味
合格電報屋でひと稼ぎをもくろんだ
パイン事務所での暗黒時代
等身大パネルと愛の暮らしを
幻のアフリカ旅雑誌企画
●マグロ編
伊藤秀樹への原稿発注!
失業保険をもらいながらライターにチャレンジ
オフィスたけちゃんの誕生
放送作家にしてやると騙された
こうしてエロ本の仕事をすることになった
エロ本の仕事で女の子の路上撮影
高橋名人とカメラ
初めてのライター仕事
◎第3章 時間だけはたっぷりあった
1985年8月〜1985年12月
●トロ編
オイルぬりぬりマンの夏
いきなり単行本の著者になった
本が出ても何も変わりはしなかった
スポーツライターへの道が開かれた!?
間借りを脱し、新宿に共同事務所を開くことに
●マグロ編
読者チャレンジ企画とAVの助監督
アダルトビデオの助監督という仕事
決意というより成り行きでライターに
金はないが、時間だけはたっぷりあった
会社の役員になってくれと頼まれた
◎第4章 トロとマグロの誕生
1986年1月〜1987年1月
●トロ編
データ原稿書きで、手のひらが真っ黒だ
スキーができないスキー雑誌のライター集団
ラーメンとカレーを食べまくった初取材
彼女と別れ、妹と経堂に住む
事務所がギクシャクし始めた
ぼくが本当にフリーになった日
●マグロ編
デカい明日になりそうな『ビッグ・トゥモロウ』の仕事
タダほど高いものはない。スキー合宿顛末記
「北尾トロ」が誕生した瞬間!
ライターの三種の神器がそろう!
クリスマスイブの出来事
パインの事務所にお別れ
◎第5章 脳天気商会
1987年1月〜1988年1月
●トロ編
スイスでの単独取材
作家志望の後輩が居候にやってきた
脳天気商会、テキトーに誕生
岡本君引き込み計画
初ライブと初小説
そろそろ中央線に戻ろうか
●マグロ編
スキー田舎紀行
バンドやろうぜ!
30歳までにライブをやるぜぃ!
ついにライブの日程が決まった!
◎第6章 先行きは未確定
1988年4月〜1988年12月
●トロ編
気分は悶々、未来は不透明
田辺ビルの日々と岡本君のライターデビュー
キミにはスポーツマンの爽やかさがない
いつまでも明けない空に
●マグロ編
新連載「プータローネットワーク」と事務所の居候
ドント・トラスト・オーバー・サーティー
消費者金融とNTT伝言ダイヤル
下血報道とフリーペーパー
そして僕はからっぽな自分に気がついた
あとがき 北尾トロ
プロフィール
担当から一言
先が見えないこと。自分が何ものなのか、わからないこと。
駆け出しの社会人として、20代の若者に不安の種は尽きません。
でも、それはそれ。なんとかなる。時間はまだたっぷりある。
ほとんど無根拠に近いですが、そんな楽観性は、逆に若者の武器でもあると思います。
とにかく面白いことをやる。そしてそれを続けてみる。
ずっと歩み続けることが大切なんじゃないか。いくつになっても。
そんなことを考えさせてくれる、ふたりの若者のライター稼業に寄り添った、ちょっと青臭い、元気の出る本です。
著者プロフィール
北尾 トロ(キタオ トロ)
本名、伊藤秀樹。1958年、福岡市生まれ。
小学生の頃は父の仕事の都合で九州各地を転々。東京都立日野高校、法政大学卒。 個人事務所(株)ランブリン代表。NPO法人西荻コム理事長。西荻ブックマークスタッフ。季刊ノンフィクション雑誌「レポ」編集・発行人。
下関 マグロ(シモノセキ マグロ)
大学卒業後、出版社や広告代理店を経て、26歳でフリーライターとなる。
追記
イベント
・【レポート&動画】2011年4月25日(月)刊行記念トークイベント「ライターとして生きぬくために必要なこと─職業ライターの今と昔をとことん語ります」@SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS
メディア情報
・エキサイトレビュー/いつまでも、若い、新人、ゆとり、ではやっていけない。『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』
・ガジェット通信/等身大パネルと一緒に生活をし“オイルぬりぬりマン”をした2人組
・「本の雑誌」2011年6月号/「今月の一冊」
初出
本書は、ポット出版ウェブサイトでの連載「北尾トロ×下関マグロのライターほど気楽な稼業はない」を元に、加筆修正を施し書籍化したものです。
・「北尾トロ×下関マグロのライターほど気楽な稼業はない」(2009.6.8-2010.10.18)