ず・ぼん5●新企画「お棚拝見隊が行く」予告編

新企画「お棚拝見隊が行く」予告編

[1998-10-24]

 隊長のふとした発言(熟考の末かも知れないが?)から「お棚拝見隊」を始めることになりました。“イカした”棚をつくっている図書館や本屋さんに行って、おはなし聞いて、そのコツやツボを盗んできちゃおう、なんてことを考えています。
 「本がただ並んでるだけじゃつまんないもーん! イカした棚をみつけたい。つくりたい」(隊長)
 そんなわけで、みなさんの近くにそんな図書館や本屋さんがあれば、ぜひぜひ情報を寄せてください。いっしょにお棚拝見に行きたい人、いっしょにお棚について考えたい人、もしいたらおたよりください。

 とりあえず、「お棚」について、みんなはどんなふうに思っているのか、身近な友達に聞いてみました。【隊員A】

みなさんからのお棚論・ご意見をお待ちしています。
「わたしのお棚自慢」「こんなお棚は許せない!」etc…
なんでもありよ。
ご応募は郵便またはFAXで
「ず・ぼん編集部 お棚拝見隊」までお送りください。

〒150-0001渋谷区神宮前4-13-11 ポット出版 FAX03-3402-5558

●わたしにとってお棚とは

整架大好き
せしるねえさん●図書館員歴もうじき二十年
 私、整架が好きなんです。お棚のお手入れをしてる時って、楽しいです。

 一九七九年に新人だった私は、いきなり児童担当になって、右も左もわかりませんでした。子供の本をろくに知らないので、「吉四六さん」をヨシロクさんと読んで、先輩職員に笑われたほどでした。そんなしろうと担当が本を覚えるには、棚をいつも見ているしかない!
 不思議と、この辺の本が動くみたいとか、これはずっと棚ふさぎになっているから書庫に入れようとか、あ〜この本「読んで読んで」って、いってるとか、わかってくるんです。
 テーマ展示をするのも、かなり好きです。うちの館はいつも展示だらけです。
 あとは、そうですね〜、やっぱりキレイな棚が好きです。病的で整然とした棚ではなくて、本を手に取りやすい、キレイさ(すみません、よくわからないですね)が良いと思います。

理想のお棚
オレンジ・ペコ●図書館員歴十四年目

 イヤなの——横積みの本があったり、汚破損本がある棚。本の背に必要以上にいろんなラベルが貼ってあるのも見辛いな。記述があまりに古くて使えない本はいらないよね。
 好きなの——わかりやすい書架サインがある棚。高さや奥行きが利用しやすい棚。きれいに本がならんでいると気持ちがいい。適当な空きスペースがあって、左側にピシッとならんでるとなおよい。

ウンチクお棚論
ラルクのけんちゃん●図書館員歴十四年目
 ぎゅうぎゅうづめじゃない。すかすかじゃない。ブックエンドを使わずに本が南京玉簾みたいにならないですむ状態がよい。腹八分目がいい。

 変化がある。いつも同じ本が陽にやけているというのは、彼女のいないサーファーのようでかなしい。
 押し付けがましくない。いかにも図書館員のお好みで選んだという棚はうんざり。ばっちり統一がとれているというのは、あぶない国のマスゲームのようで欺瞞がある。
 新しい本が多い。これは基本だが、たまに古い本が入っていたりしていると興味をそそられる。年寄りも少なければありがたがられる。
 なにか余計なもの(え、こんな本が図書館にあるの?)とか、足りないもの(え〜、こんな本が図書館にないの?)をちょっと感じさせる棚がよい。これで、職員に話しやすい図書館だったらコミュニケーションが生まれるし、予約に結びつく。ただし、はなはだしいといやみになる。
 なーんか活力ある会社組織論みたいになっちゃいましたねー。

まんが◎かんの・ひでき